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この広い空のどこかで今日もいい日旅立ち

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Nov 1, 2008
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カテゴリ:映画
いまをきらめくナタリー・ポートマンスカーレット・ヨハンソンの実力派若手女優の共演、イギリス人なら誰知らぬものはないというアン・ブーリンの物語、もう観る前からワクワクで、「ブーリン家の姉妹」(2008)に駈けつける。期待にたがわず丁々発止の部分もあるが、この性格の異なる姉妹をそれぞれ刻印して、開花し続けるこのおふたり。

見どころはもうこのおふたりのその<実力>ぶりに尽きるわけですが、そのイギリス人もブーリン家の姉妹やその家系まではここまでは知らぬという、少々歴史書を紐解くゆとりでご覧になられるのもいいかもしれない。筆者もこれを見て、アン・ブーリンのその子エリザベスの、これまた数奇な運命を描いた見逃している「エリザベス」('98)を見ようかと食指も動いた案配。ドラマは田舎暮らしの姉妹が王家の真ん中に生きた、その或る意味、決死行を描いたと言っていい、果敢に挑み、翻弄される運命のゆくたて。

決死行というのも、王家といえば権力の中枢、王朝絵巻といえば雅やかではあるが、その実、権謀術数渦巻く血を血で洗うおぞましき世界、姉妹ともに王に気に入られたからと言って少しもそこに永遠は訪れない、姉妹はどう生きたか、あなたならどう生きるという謎かけも秘めた女の決死行、というわけである。

スター・ウォーズ」で証明済みとはいえ、ナタリーは王妃が良く似合う。アクターズ・スタジオ・インタビューで観るナタリーはまるで女子大生、そうなんですね、女子大生にも視えて王妃が似合う、これぞ女優の誉れ。「クローサー」(2004)以降、前作「マイ・ブルーベリー・ナイツ」までもう綺羅星の如くの代表作だらけのキャリア、思わず頬も緩み口元も綻ぶ英姿であるなあ。

スカーレット・ヨハンソンもまた子役よりのスタート、フェルメールの絵から抜け出たそのままを演じて喝采だった「真珠の耳飾りの女」(2003)からのおつき合いだが、控えめでは女優は勤まらない、その控えめなメアリー・ブーリンを演じてアン・ブーリンとのコントラストが鮮明な演じっぷり、アンサンブルも見事なこの映画、どこまで行ってもこの名手ふたり、なのではある。
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Last updated  Nov 1, 2008 12:29:03 PM
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