Moon Phases

ある種の精神の天才をもつならある強い水星と天王星を持っていなければならない。
この言葉はある意味、間違ってはいないと思いますが、20世紀の発明家ニコラ・テスラの場合は、この種の天才と言えるのでしょうか。出生図を見ると色々考えさせられます。長い間ずっとこのチャートの解釈には疑問が多くて自分なりに理解が引き出せなかった。

ニコラ・テスラの人物像についてはこちらです。
wikiサイト(日本語)　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%A9
　　　　　　(英語)　http://en.wikipedia.org/wiki/Nikola_Tesla
他には　http://www.asahi-net.or.jp/~ve3m-snd/biography.html

Nikola Tesla
1856,7,10 0:00 Smiljan, クロアチア(15e19,44n35)

以前テスラとエジソンの確執などについてTV番組で特集が出ていました。
エジソンではなく本当の天才はテスラだと私もずっと思ってきました。
テスラが現在「電気の天才、20世紀の発明家」と言われるように多くの発明をしても、それをビジネスに変えるような才能は無かった。
純粋な科学者だった。多くの賞を受賞し賞賛を浴びたが、不運も多かった。


ネイタルの様相　(出生時間は正確ではないかもしれないのでアングルは無視してます)

○太陽 △ 12室魚座海王星
直観的精神の機能はより感情移入する情緒的質で働く。集中したエネルギーは創造的なビジョンに向ける。何か人や世界の為に役立つような理想に傾けられる。これに強力な水星と土星の接触を持つので、定義と焦点が作られ、目的を達成する才能に変わることが出来る。

○3室双子座の水星 合 土星
天才に相当する発明の数々はそれなりに水星が強力であるはずと想像できますが、テスラには3室双子座に水星があって強力です。ここの土星のコンジャンクションは7度26分離れています。これをノーアスペクトと見るか、土星との接続と見るかはずいぶん迷いましたが、多くの人の意見はここではコンジャンクションでした。一般の解釈から見ればこの方が自然にテスラの人生で起こったことと合致しているように見えます。

専門的関心は、数学、エンジニアリング、建築などに向く。自分の努力を評価されるなら大きな貢献をすることが出来るが、単独で仕事をするほうが良い。人々の集まりの中では無関心のように見られ孤独に感じやすい。というのが教科書的な解釈にあります。

wikiの英語サイトのほうに出ているのですが、彼はアスペルガー症候群かもしれないことが書かれています。社会での対人関係での障害、つまり人との心の通信の障害。特定の分野へのこだわりなど。大人になると自分の内部でその葛藤に挑戦されることになりやすいです。彼は独身のまま晩年は孤独になりました。

実例としてアスペルガーであろう人のチャートにこの土星と水星の(さらに海王星も)コンジャンクションを私は見たことがあります。
その人は幼少時に全く人の目を見て、同年代の子とさえ！話すことが出来なかった。あくまでもこの一致は私の見解ですが、それを補う特殊な才能を持つ人が多いことも事実です。

○一室天王星 ＊ 12室魚座海王星
多くの奇抜なアイデアや理論は1室の天王星が示すのか。エキセントリックな人。強力な位置の海王星がからみさらに非現実的に見える念力移動やタイムトラベルなどの提案もあった。

○10室のケイローン インコン 土星
職業上いくつかの不運を経験するのを示しているのか、成功をしてさえ満たされない何かを感じるのを示していると思う。いくつかの受賞を彼は自ら辞退しているのもこのケイローンが示しているのでしょう。

○テールと火星の合、ノード軸スクエア太陽
不運にも自分の社会的な位置は、自分の不適当な行動などで人々の反感などを買ったりしやすいのかと思います。その結果怒りやフラストレーションなどに陥る。テスラの上司や権力者による制限はこれが示しているのかと思います。さらにノード軸に太陽がスクエアなので、自分の創造的な努力は、社会的な状況で阻まれるような運命になるのでしょう。


海外ではネイタルチャートを読む時に、オーブを広めに取るのを良く見かけます。確かに多くのチャートで、狭いオーブでは様相がはっきりと出てこない場合が多いからそうするのが自然でしょうね。だからここでもアプライだし水星は土星とコンジャンクションと読むほうが、人物像に良く合っているでしょう。でも水星と土星はサインが違うのは影響は同じなのかとか疑問は残ります。ただ人とは違う才能を示すとなると、確率的に起こりにくいものはそれはそれで意味があるので、水星・双子座・3室・ノーアスペクトも自由な制限の無い発想とも読めるなと最初に思いました。