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カテゴリ:研究
今日はRichard Hofstadterの
American Political Traditionという本を読んだ。 アメリカの有名な政治家たちを取り上げた本。 今日は一章読むまでは帰れないというルールを自分で作った。 外から聞こえる、新歓の若々しい声に、 またひとつ歳をとった・・・と思いながら。 Abraham Lincolnの章は以前読んだので、 その次の章のWendell Phillipsを読んだ。 この二章を読んでいて受けた印象は、 「生粋の奴隷制廃止論者は、LincolnではなくPhillips」ということ。 Lincolnは必要性に応じて奴隷制廃止論者になった。 それに対して、Phillipsは、奴隷制は、 本来人間に備わっている自然権を黒人から剥奪するもので、 それはアメリカ建国の理念に反していると 倫理的な面から奴隷制を批判した。 Lincolnは、もともと奴隷制廃止論者だったわけではなく、 奴隷制廃止の立場を取るのが票の獲得のために得策、 というので奴隷制廃止論者になっていった。 彼は奴隷制が社会の重要な基盤だった南部を批判することはなく、 また「白人と黒人が生活をともにすることは難しい」 「最終的には黒人をアフリカに送り返す」と、 奴隷制擁護論者にも同情的な発言をした。 奴隷制廃止論者と擁護論者の間で、 微妙なバランスをとりながら、 戦略的に支持層の獲得を行っていた。 それに対してWendell Phillipsは、 ハーバードで法律を勉強し、将来を渇望された人だったのに、 憲法が奴隷制を前提として作成されたものであるとして、 憲法に忠誠を誓うことを拒否し弁護士になれなかったというくらい、 奴隷制の倫理的な問題に真っ向から立ち向かった。 Phillipsは、 とにかく民衆が政治の実権を握れるように、 有色人種、女性、すべての階級の人が自らの権利を守れるように、 民衆の政治参加の必要性を演説してまわって、 さらには資本主義社会のwage slavery(自分で資本をもたない労働者が、 奴隷のように雇用主に酷使されることかな)も批判して、 社会主義者という非難も受けたし、 演説先では常に命の危険があったらしい。 政治家として名を残したのはLincolnだったけど、 多くの人が異人種に対して偏見をもってて 女性や資産のない人を含むすべての人間の平等な政治参加と社会の実現 にそんなに関心が向いてなかった時代に、 信念を持って民主主義を実現しようとしたというPhillipsは 本当にすごいなと思った。 今まで名前知らなくてごめんなさいという感じ。 勉強になりました。明日も勉強できるかな。 読み違えてるとこあると思うんで、 もしいっぱいあったらごめんなさい 自分の得た情報を自分なりに整理させてもらいました ちょっとだけなのに、これ書くんめっちゃ時間かかった おやすみなさい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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