2009/05/17(日)15:17
遅い春に山道の斜面を覆うように咲く淡い紫の花 シャガ(著莪)
●●●遅い春に山道の斜面を覆うように咲く淡い紫の花 シャガ●●●
春が終わりかけている高尾山(東京都)を訪ねました。
淡い紫色の花がたくさん咲いていますが、「これは何かな?」
引き続き、アヤメ科のシャガ(著莪)です(昨日、撮影したばかりですよ)。
高尾山に説明の立て札があり、中国からやって来た植物とありました。
ところが、種小名に "japonica" と記載されていて、「あれっ?」。
相当古い時代に渡来して定着したということだそうですね。
(ちょろっと、蘊蓄)
● 学名 : "Iris Japonica"
● 原産 : 中国
● 分類 : アヤメ科アヤメ属
調べてみましたら、シャガは3倍体なので、タネができないとありました。
どこかで聞いた話だと思ったら、ヒガンバナ(彼岸花)と良く似た話ですね。
日本のシャガは、基本的に全て同じDNAを持っていることになります。
シャガは雪の下で緑色をしている、アヤメ科は珍しい常緑の植物です。
比較的暗い林下で見られ、おとなしいけれども綺麗な花を咲かせますね。
地下茎や根がしっかり張る性質で、崖が崩れるのを防止する有用植物です。
和名をコチョウカ(胡蝶花)というそうですが、なかなか可憐な名前ですね。
淡い色の花弁に、緑色の小さなバッタがジッとしていました。何をしているのでしょうか?つい、シャッターを切ってしまいました。バッタが花粉を運びはしないと思いますが、花と昆虫はとても親しいパートナーなのですね。でも、3倍体では意味がありません。なぜ、こんなことになったのでしょうか?