2005/07/21(木)15:58
★補綴用実践的ワックスアップ手順を追う!(02)★
★昨日に続き、実際の補綴物(人工の歯)を作るためのワックスアップ(骨組みを造る作業)手順を紹介して行きます。
●セラモメタル用ワックスフレームの完成(上図)
このワックスアップ作業の後、各使用目的の歯科用金属に置き換え、金属フレームを切削、調整し「セラミックス」築盛、焼成し完成させる(下図)。
●フルメタル・ブリッジ用ワックス形成の完成(下図)。
●使用ワックスについて-------
17 ミリング用のワックスを使用。切削感に優れ、べとつきが無く、切削表 面も滑らかである。
18 半透明ワックスなので透け具合で厚みの確認が可能。
19 マージン用のワックス。有機質ワックス(焼却後の残留物が少ない)でありことから、プレスセラミックにも使用可。
20 舌側、カラー部。カントゥアーの立ち上がりの角度は、メタルボンドの完成時に研摩調整できるよう、ややオーバーカウントゥアーに設定しておく。
21 ポンティック相当部にキャスティングワックスを置き、形態を修正し、歯間乳頭がわかるようにシートワックスをカットする。
22 メタルフレーム連結部はメタルの種類によって、調節されなければならないが、本症例の様にプレッシャスメタルの場合、最低2,0mmX3.0mm必要である。
23 クリアランスの少ないケースで、連結部が強度不足の場合は舌側に補強
24 連結部の形状:頬側部歯間鼓形空隙の付近は、審美性の確保(ポーセレン・スペース)のために、大きく開ける。
25 マイクロスコープ下でマージンをチェックし、支台が模型に戻っているかを確認し、連結する。
26 スプルーイング。ワックスパターン着脱時の変型防止のため、スプルー植立位置は両端と連結部に行う。
27 ランナーバー(キャスティングワックス・ピンク)の固着。
28 埋没、鋳造。
★花輪容子/大畠一成著:『ワックスアップ』~これからのスタンダード~「機能と審美を追及する臼歯部ブリッジのワックスアップ」、医歯薬出版株式会社、月刊「歯科技工」別冊