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テーマ:中高一貫生のお母さん!(25)
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長いようであっという間の1年間。
今週、長女さくらは終業式を迎えた。 終業式前夜、試験でもないのに机にはりついているさくら。 「何してるの?」と問いかけると「手紙書いてるの、 クラスの友達、全員に」と顔も上げずに答える。 「え?全員に? 大変じゃないの、40通も書くの? みんなも全員に書いてくるの?」と驚く私に 「違うよ、私が書きたいから書いてるだけだよ。 だってママ、明日で1組の皆とお別れなんだよ。 絶対クラス替えしたくないのにな・・・」と寂しそうに答える。 初めてクラスメートに出会ったのは去年の入学式。 最初は慣れない女子だけの環境、誰もが自分の居場所を 探して必死だった1学期。 あんなに明るくて友達といるのが大好きなさくらでさえ、 戸惑い、傷つき、しょんぼり泣いている時もあった。 随分心配したけれど、でもようやく自分らしさを取り戻し、 「ママ、女子校って超楽しい」 「私、この学校でよかった」 と言うようになったのは2学期。 それからさくらの毎日は本当に楽しいことばかりだったようだ。 彼女はクラスメートと離れるのが、1組と同じメンバーでいられなく なるのが心底寂しいようだった。 ひとりひとりのクラスメートに一生懸命手紙を書く姿を見て、 私はとても嬉しかった。 親バカなようだが、さくらは小学生の頃から、個人面談で必ず 担任の先生に「さくらさんがいてくれて、本当に有難いと思う」 と褒められてきた。 「誰にでも分け隔てなく明るく声をかけ、笑顔を見せる さくらさんの存在が、その子だけでなく、他のクラスメートにも とてもよい影響を与えています。 私の方が頼っているかもしれません。」 この4年間、別々の先生方から毎回全く同じ言葉を頂いている。 学力では褒められた記憶はないけれど、 母親としていつも彼女を見直す瞬間だ。 教えてできることではないと思う。 彼女の心は本当に強くて寛大である。 私はさくらと同い年の頃、とてもさくらのように振舞うことは できなかった。 彼女はこの1年で、ひとりになることを恐れなくなったように思う。 自分が大切に思うもの、友達との間で大切にしたいもの、 それがよくわかってきたから、たとえ一緒にいられない時間があっても、 ひとりでいても構わない、そんな強さを身に付けたように見える。 中学受験を経験して、学力面では思うようにならないことが多かった。 今でも勉強には四苦八苦している。 でも彼女は集団生活を通して実に大切なことをしっかりと 身に付けてきてくれていると感心する。 親の私が言うのも何だか、ほんとにいい奴だと思う。 もし私がさくらと同級生だったら、きっと友達になりたいなと 思うタイプの子だ。 こんな私が育てたのに、随分いい子に育ってくれたものだと 実は感謝することが多いのである。 翌日終業式から戻ったさくら。 「皆に手紙渡したら、すごく喜んでくれたんだよ」と明るかった。 「クラス替えがあっても、同じ学校にいるんだもんね、 また新しい友達たくさんできるよね、ママ」と言う。 「そうだね、お前だったら、多分来年の今日も同じように クラス替えしたくないって言ってると思うよ」 その日の晩、クラスメートから たくさんお礼のメールが届いたようだ。 彼女の思春期はまだ始まったばかり。 友達と心を通い合わせる楽しさを知っているさくら。 実は心配することは何もないのかもしれない・・・と思っている。 少女から段々大人への階段を上って、自分らしさを作る時期、 どんな人間に成長していくのか、何を思い、何を言い出すのか、 この先、さくらの成長を見守るのをますます楽しみに思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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