チューニング。
明日が体育祭の予行練習のため、6校時の授業カットで予行の準備時間。しかし折りしもの雨でどの係もほとんど準備ができない。チャンス。早めに吹奏楽部を集めて、じっくり練習した。音を出すだけでも精一杯の1年生。ようやく少し自分のパートを吹けるようになってきたので、スケールを長々とやった後に、これもまた長々とチューニングをした。一人ひとり、ハーモニーディレクターの音に合わせてチューニングをしていく。1年生はまだまだ音を合わすまでは難しい。でも順番にやっていくとその部員がどのくらい吹けるようになったかがよく分かる。「じゃ、次。トランペット。。。ん?」。上級生のトランペットが寝ていた(笑)。そりゃそうだ。クラリネットから始めて木管が一通り終わり、金管の順番が回ってきたときには優に30分が経過していた。どうにかこうにか全ての楽器のチューニングを終えた。小一時間かかっただろうか。私のいい加減なやり方でもそれだけかかった。「今はまだ慣れていないからこれだけかかっちゃうけど、少しずつ時間が短くなっていくからね」。部員達はここまで長時間のチューニングをしたことがない。自分の番では緊張するが、それが終われば他人の音を聞いているだけ。「早く曲練始まらないかな・・・」と思っていたことだろう。「んじゃ、校歌の一番最初の和音をロングトーンで出してみよう。後ウチのパートも一緒に延ばして。せーの」。♪ぱーーーん。ビックリした。Eフラットメジャー。これまでこのバンドでは聞いたことのない様な素晴らしい和音だった。「おー。スゴい。いつもこのくらい音に敏感でなくちゃね」。長々とやったチューニング。でもそのたったひとつの和音は、部員達を、そしてきっと聴いている人を納得させるだけの力があるはずだ。今日の曲練は、いつもよりハーモニーが良かった。よしよし。この調子。時間はかかるけど、着実に階段を上っていかなければ。ね。