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NJ免許取得奮戦記 3.

3.学科試験とその後

 ところで、普通は、免許場に行けば、運転のしおりのようなマニュアルが置いてあります。 私は、視力検査で頭に血が上っていたので、まったく目に入りませんでしたが・・・学科試験を受けるにあたって、私もようやくそのことに思い至りました。

確か学科試験は、難しくは無いけど、一度くらいはマニュアルを見ておかないと引っかかって しまう場合があったと記憶があります。一度マニュアルをもらいに行きました。窓口には、(イタ)がいました。イタは、(黒)とは違って、まだ、話が出来ます。

(G)学科試験は、予約必要ですか?
(イタ)いらないよ。
(G)日本語の試験はあるのかな。
(イタ)あると信じているよ。(I believe we have Japanese one)

そして、そのとき重要なことも聞きました。
(G)国際免許証があると、実技試験はパスできると聞いているけど、本当?
(イタ)どこの免許証。日本ね。それなら、実技試験を受ける必要は無いよ。ただ、君の国際免許証はそろそろ失効するから気をつけてね。

ニコニコしていってくれました。そして、もっとうれしいことに、練習免許のところに「Japan.(運転免許の番号)」と入れてくれたのです。多分、これで実技試験を受ける必要は無いでしょう。
ただ、この時点で、日本語での学科試験を受けるのはやめようと思いました。だって、日本語で受けられるとあっても、準備が出来ていないとか、あれこれ説明するくらいなら、英語で受けたほうがまだ楽・・実技試験不要ということで気が大きくなっていたのかもしれませんね。

マニュアルをもらって、3日後くらいに学科試験を受けに行きました。
たしかに、予約も不要で、試験は2問間違いで通りました。確か30問の中で8割合格(24問)だったと思います。ただ、試験は、24問正しく回答した時点で試験終了です。

試験が終了すると、窓口の人に呼ばれました。今度は、あの(黒)です。
(黒)はい。学科試験は合格。次は実技試験だから・・
(G) えっ。実技試験は、免除じゃないの。以前ここでそう聞いているし、下にもJapanと書いてもらっていますよ。免除にしてください。
(黒)以前アメリカ国内で免許を持っていた人は、実技試験は免除にならない。
(G)そんなことはどこにも書いていない。免許マニュアルのどこにかいてあるんだ。
(黒)書いてなくてもそうなっているんだ。
(G) 試験を受けないといけない理由が良くわからない。以前免許をキチンと取得していたんだ。
(黒)じゃ、以前の免許証を更新すればよかったじゃないか。
(G) 日本に居て、アメリカに居ないのにコネチカットの更新ができるなんて聞いたことがない。大体ここの州だって、住居の証明書を要求しているじゃないか。日本の住所で本当にそんなことができるのか。
(黒)日本から郵便で申請すればいいじゃないか。(G) そんなことが出来るなんて、どこに書いてあるんだ。日本の住所でも更新できるのか。
(黒)私は、コネチカットの人間じゃないからわからない。
(G) だったら、外国で申請できるかどうかどうしてあんたが知ってるんだい・・・
 
 5分以上やり取りをしたでしょうか。やっぱりらちが明きません。最後に(黒)はこういいました。
(黒)別に免許をとりたくなければそれでもいいよ。不服審査があるからそうすればいいよ。
   君の勝手だ。(That is your decision)

 私は、「考える」といって、免許場をでました。


4.実地試験1
このまま、実地試験など受けたくありません。時間とお金の無駄です。それで、あの例の実地試験免除をしてくれた(イタ)と話をしてみようと思いました。(黒)のいないときに・・

翌日朝、目立たないように、免許場に向かいました。ちょうど(イタ)が居て、(黒)が居ません。
 よし。話をしてみました。

(G) 昨日学科試験を受けた。合格したが、実地試験を受けろといわれた。前回君に確認したけど、実地試験不要ということでよかったよね。なんで、実地試験免除のにならないのかい。
(イタ)そのことを言ったのは誰だい。何で直接交渉しないんだい。
(G) 交渉したよ。だけど、マニュアルにも出ていないこと(実地試験必要)を勝手にいわれて私の言うことを聞かないんだ。お願いだから(黒)を説得してくれないかな。
(イタ)私にはどうすることも出来ないね。彼は、2時間後に帰ってくる。直接交渉しな・・

2時間、免許場でボーーっとしてました。

2時間後。(イタ)に手を上げて合図しました。(黒)は帰ってきてるんじゃないの?
(イタ)は、奥の部屋に入ってまた出てきて僕を手招きしました。

(イタ)お前は、以前アメリカで免許を持っているだろ。だから実地試験が居るんだ。
(G) 昔アメリカで免許を持っていたよ。だけど、アメリカの免許を持っていない人が、実地試験不要で、アメリカで合法的に運転していた人が実地試験が必要なんておかしい。どこにも書いていないじゃないか。。
(イタ)君はとにかく実地試験がいるんだ。△日(大体2週間後)に予約を入れるからね。 Lodi(地名らしい)だ。
   試験なんて簡単だよ。どうしてそんなに嫌がるんだい。
(G) そりゃ車の手配がいるからさ。時間の無駄だよ。
   大体そんな道理に合わないことがどうして出来るんだい。
(イタ)でも、君はとにかく試験が居るんだ。試験受けるの、受けないの?それは君の自由だ・・

(イタ)からも見放されてしまいました。きっと(イタ)は(黒)の部下なんでしょう。(黒)は、ずっと奥の小部屋に居たんですから。だから、(イタ)も何もいえないのかと思いました。実は、私が実地試験試験を受けたくない最大の理由は、その日には、もうNJではなく、NYに移ることになっていたというのが理由だったんですけど・・
  そんなこと、・・・いえませんよね。とても・・・
   でも、もしよく書かれているように、NJの免許は即日発行されるというのが本当であれば、NJの住人のまま免許が発行され問題は無かったわけです。余計な手続きをしてくれるおかげで私の立場はますます悪くなっていきます。しかし既に乗りかかった船、私には選択の余地はありませんでした。


5.実地試験 2.
さて、△日にLodiで実地試験を受けるということになったのですが、さて、Lodiってどこなのでしょう。一番困ったのは車の手配です。NJの実地試験は、NJのナンバーがあって、保険がきちんとついている車でないと試験が受けられないようになっていました。

だから、NJに住んでいる人に同行してもらう必要があります。どうもレンタカーはだめみたいです。
どうやら今まで通っていた、DMVは、規模が小さく実地試験は出来ないようで、そこから近くの実地試験の場所は、Lodiということのようです。地図で見たら、FortLeeから車で20分位のところでしょうか。
 アメリカに着たばかりで、NJに知り合いはいません。B&Bの人の車は大きいので私には扱いかねるし、そこまでお願いするのは気が引けます。
 一応ガイドブックなどを見て、日系の自動車学校に電話をしました。しかし、すでにNJから撤退をしてしまっているとの事。そりゃそうですよね。日本人は通常国際免許を持ってこちらに来るでしょうから、そうすると普通は実地試験が免除されてしまうわけですから、自動車学校としても仕事にならないですよね。
いろいろ泣きついているうちに、その学校で昔働いていた個人の人を紹介してもらいました。
 そこに電話して、一応車の手配と、Lodiまでの交通手段を確保しました。


6.実地試験 当日 またまた問題が・・
実地試験の会場であるLODIまでは、その個人の自動車学校の人に連れて行ってもらいました。
試験自体は、事前に散々おどかされましたが、無事に通過することが出来ました。

問題はそのあとで発生しました。

実地試験パスしたあと、免許の作成のために、冒頭の6点セットと住所の証明書を再度提出する必要があるというのです。。同じものを提出したのですが、B&BのBILLで引っかかってしまいました。
検査官、鋭い。しかし若干中途半端。ここまできたら私もひくことは出来ない。検査官曰く
(検)この住所証明では受け取れない。これは単なるビルであって、住所の証明にはならない。(日付までは気がつかれなかった・・)
(G) でも現にここの住所に住んでいる。借りて住んでいるんだ。だからBILLで問題は無いはずだ。大家にお金を払って住んでいる立派な証明書じゃないか。大家が電気代を払っているんだから、私には電気やガスのBILLは来ない。
(検)銀行の通知書はあるだろ。ATMカードを持っているだから・・。通知書は自分の住所に送られてくるはずだ。
(G) インターネットバンキングにしているからBILLはこない。
(検)いずれにしても、何かここの住所あての郵便物がないと証明できない。
(G) そんな毎日郵便物が毎日来るわけも無い。大体住所を見てわかるとおり、LODIの試験場からすごく遠い。これるわけが無い。
(検)じゃ、受け取れない。記録は残しておくから、資料が整ったらくるように・・
  じゃ、次の人。。。
  ・・・・
 取り付く島もありません。確かに、向こうのいうことも一理あります。しかしここまで時間とお金とエネルギーをかけてきて・・との思いも募ります。だったら、はじめから手続きなどしなければいいのに・・

 そのときもうひとつ考えが浮かびました。今のやり取りを活用して、今まで通ったDMVに行ったらどうだろうか・・・一応実技試験パスのはんこも貰っています。

 NYに帰るバス停の側なので、寄ってみました。
「お、(イタ)が居るぞ。まだ、いいかもしれない。」若干希望が芽生えてきました。

 (G) 実は、今日Lodiで実地試験を受けて合格したんだけど、書類が整わなくて免許が取れなかった。今、住所にも戻って(NJに住んでるふりをしつつ)書類を持ってきた。 ここで免許の発行できないか。?
 (イタ)どれどれ。(書類を見て・・) あれ、おっかしいな。実技試験を受ける必要はないのに。
 誰かが、僕が書いた数字(JAPAN 免許番号=実地試験を免除する欄に書き込んでいたもの)を消しているな。だれだ、こんな馬鹿な事をするのは・・・

 自分が、(黒)にいわれて私にLodiの免許を受けるように仕向けたことをすっかり忘れて居るようです。でも、私もここまで来て、事態を荒げるようなことはいいたくもありません。 免許がとれればそれでOK.
 すっかりア然としてしまった私だったのですが、もうすでに何も言う気力は残っていませんでした。

 (イタ)まだ、この住所(B&Bの請求書のこと)に住んでいるんだよね。
 (G) そうです。
 (イタ) はい。OK。

 それで、最終的な免許発行手続きの審査がすべて終了しました。
 (イタ) じゃ、写真撮るから並んで・・
 (G) はい。ありがとう。

 30分後。再び名前を呼ばれて、簡単にラミネートされた免許証を手渡されました。
 写真に写った私の顔は、疲労困憊であまり気に入った顔ではないのですが、まぁ免許があると思えば、疲れも吹っ飛びます。


7 終わりに・・
 こうして、苦難の末免許を取得して、3週間にわたる苦労は一応成功に終わりました。
 私も免許の取得に際しちょっと気が引ける要素もあり、ネットで公開するのは若干気が引けたのですが、
 もしかしたら、やっぱり小さい苦労を積み重ねている人が居るかもしれないと思って・・インターネット掲載することにしました。(まだ、アクセス数も少ないですし・・)
 テロ事件以降、免許の申請手続きが非常に厳格になったと言います。しかし、私も苦労したとはいえ、予定されて無いだろうなという資料を使って免許を取れてしまいました。

 あと、本当に人によっていうことがころころ変わる。。。本当に(黒)には
 泣かされました。あと、DMVとかwelcome to DMV なんて書いているくせに、こっちが
 質問しても十分答えてくれず、はい次っ っていう態度は本当に腹が立ちました。
 
 システムは立派でもその運用が今ひとつ・・・というこの国の典型のような事例でした。

 いろいろ苦労しましたけど、ようやく免許取れました。大事にしよっと。
  
   


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