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去年、散歩をしていて近くの学校を通り過ぎたとき、
聞き覚えのある叫び声と竹刀のはじける音を聞いた。 メーン、ドーと、どう聞いても剣道場のあの音。 しかし、ノルウェーのこんな田舎(といっても第2の都市だが)で剣道、なわけがないと思っていたが、後から聞くと やはりその学校の体育館では剣道練習をやっているということだった。 で数ヶ月前、友人に誘われて、私もちょっと運動がてら剣道に挑戦してみることにした。 ノルウェーにはオスロとベルゲンに剣道クラブが二つある。 メンバーは双方合わせて多く見積もって40人くらい。 教えるほうも初段、2段くらいの人たちで、 言ってみれば、超アマチュア剣道軍団である。 日本の道場のような、びしっとした雰囲気からは程遠い、 アットホームな中でのんびりと皆練習をしている。 細かい指導はもちろんノルウェー語だが、 数を数えたり、技の名前、練習前と後の先生と対面して 礼する時間は日本語を使う。 それがめちゃくちゃなときがあって、とっても面白い。 吹き出してしまいそうになってこらえるのが毎回のこと。 例えば、「着座!」というべきところを、「モクソウ!」 といったり、「始め!」と言うところを、思いっきり 「ヤメー!」となったり。 「ショーメニレイ!」「タガー二レイ!」(正面、互いに礼)。先生は稽古後の挨拶で、いつも「ヨロシクオネガイシマス・・・」とつぶやいている。 技の名前の発音も微妙。「サンシンゴタイメン!」 とか言われても漢字が浮かばない。え?三進御対面?? だから初心者の私には何をしていいのかわからない。 なんじゃそりゃ?後から調べたら、「前進後退面」 ああ、そうか、それなら何となく解るぞ!・・と、こんな感じである(笑) なんか先生にいちいち日本語の間違いを指摘するのも 気が引けるので、していない(そのほうが面白くていい、 というのが本音だったりして)。心の中で、 「何か違うなあ?」と首を傾げ、くっくっくーと笑うのが 楽しいのだ。決して馬鹿にしているわけじゃない。 ここはノルウェーだから、そんな細かいことは重要じゃ なさそうだし。 気合の入れ方も人それぞれで、とってもおもしろい。 剣道のなかで気合の入れ方にまで決まりがあるのかどうか まで知らないのだが、日本で聞くように普通に 「メーン!ドー!」という場合もあれば、 「ハイヤー!」になったり「イー!」と威嚇したり、 中にはずっと、「ホホホホホホホホホー!」と おサルの雄叫びのような声を上げてる人もいる。 相手を打つ前に、どうしても毎回「グギャ!」と言う声が 出てしまう人もいる。 歌舞伎のヨォーッの後ろ上がり裏声調子で、 メーン、ドゥオォォォゥになってるひともいる。 面、胴、コテ、がごちゃ混ぜになっているひともいる。 こんな調子なので面白おかしい剣道なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jun 15, 2003 06:29:23 PM
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