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魁!「ラジコン侍」改め「ガンプラ足軽」。(笑) 死して屍拾う者無し!!

魁!「ラジコン侍」改め「ガンプラ足軽」。(笑) 死して屍拾う者無し!!

ぐんかん少年とラジコン(5)人情編

ある日小学校からの帰り道、S君からぐんかん少年は、とある場所に誘われます。
「上永谷にラジコンのサーキットがある模型屋があるんだって。今度の日曜に行ってみようぜ!」
ぐんかんの出身地は横浜。当時ラジコンをされてて、横浜に住んでいた方なら多分、ご存知でしょう。
そう、西山模型と、西山サーキットです。
次の日曜日、ぐんかん少年とS君はバスに乗って、西山模型に向かいました。
意外とこじんまりとした模型店、そのはす向かいにオンロード用のサーキット。模型店の裏山の上にオフロード用のサーキットがありました。
こじんまりと言いましたが、その外観と裏腹に中はラジコン関係の商品が所狭しと列んでおり、ぐんかん少年がそれまで利用していた商店街の模型屋とは、明らかにレベルが違いました。
商店街の模型屋は、基本的にタミヤ商品と純正部品しか置いておらず、しかも定価売り。記憶が定かではないのですが、確か西山模型では2~3割引ぐらいで販売されていたと思います。
雑誌でしか見たことがなかった、ダートバーナーズや、ユージプロダクトのマイティフロッグ用パーツを生で見て、すっかり興奮気味のぐんかん少年。
しかも、これまた雑誌でしか見たことのないタミヤ以外のラジコンキット達が、棚の上にズラリと列んでいました。
京商スコーピオン、プログレス、ギャロップ。AYKサイドワインダー。無限ブルドッグ。ヒロボーロックンベガ、ゼルダ。
ぐんかん少年が熱病にうかされた様に店内でボーっとしていると、S君が「おい、早くサーキット行こうぜ!」と急かしてきました。
西山模型の脇にある道、結構急な登坂を登った先にオフロードサーキットはありました。
土の地面に角材でコースが仕切ってあり、ジャンプ台も木製。操縦台は短管パイプで組んであったと記憶しています。
ここでぐんかん少年とS君は、サーキットデビューを果たす訳ですが、まあ、初めてのサーキットとは言え、目も当てられない程のド下手っぷり。
今までダダッ広い校庭を気ままに走らせていただけの二人でしたから、まずコーナーが曲がれない。と言うより、コーナーを曲がる時にスロットルを緩めるという事を知らないのです。そりゃあ、校庭にゃコースを仕切る角材なんてありませんから、いつだって全開コーナリング。サーキットに来ても、いつもの様に全開でコーナーに飛び込めば、曲がりきれず外側の角材に激突。弾かれて、今度は内側の角材に激突。また弾かれて・・・
なんて事を繰り返している二人を見るに見かねたのでしょう、一緒にコースに出ていたお兄さんが、「二人とも、スロットルを緩めて、僕の車について来てごらん。」そう言ってぐんかん少年とS君の間に立ち、アドバイスをくれながら、はじめはゆっくり、徐々にペースを上げてぐんかん少年とS君を先導してくれました。
おかげでバッテリーが無くなる頃には二人とも、コースを何とか回れる様になれました。
ハッキリ言って、サーキット走らせるのだってタダじゃないのですから、「邪魔だ!出てけ!!」位言われてもおかしくなかったハズですが、ここ西山サーキットでは、そういう優しい大人達に出会えた事が、ぐんかん少年とS君がしばらくラジコンを続けられた理由の一つだと思います。
お兄さんにお礼を言って、ぐんかん少年とS君は西山サーキットを後にします。
こうしてぐんかん少年とS君は、あしげく西山サーキットに通う事になるのでした。


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