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2026.04.25
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カテゴリ:日々のこと

眠りに落ちるとき、わたしの中の現実は少しずつほどけていく。

そのほどけた隙間に、昔の家がそのまま戻ってくる。

亡くなった母や祖母、父や親戚たちが、何も変わらない顔でそこにいる。

台所では誰かが水を流している。

茶碗の触れ合う音がして、テレビの音が遠くで小さく流れている。
庭にはたくさんの椿が咲いている。

わたしはそれを「そういうもの」として受け取っている。疑う前に、そこに馴染んでしまう。

ただ普通の一日が続いているだけだ。

それがあまりにも自然で、夢だという感覚は全くない。

目が覚めると、部屋は静かで、光が少しだけ冷たい。

さっきまで確かにあった気配が、どこにもない。

あれはどこへ行ったのだろう、と一瞬だけ思う。

でも答えはすぐに、何もないところへ戻っていく。

最近、わたしは少し疲れているのかもしれない。

今いる場所にいるのに、ふと「帰りたい」と思うことがある。

それはこの家ではなくて、もう戻れない時間のほうだ。

まだ誰も欠けていなかった頃の、ただの生活。

何も特別じゃなかったのに、いま思うととてもやわらかかった時間。

夢の中では、その時間が壊れずに続いている。

わたしはそこに混ざっているだけで、何かを変えるわけでもない。

ただ、そこにいる。

そして目が覚めるたびに、わたしは静かに今へ戻ってくる。

戻るたびに少しだけ、夢の手触りが薄れていく。

それでも、ときどき思う。

あの時間は消えたのではなくて、別の場所でそのまま続いているのではないかと。


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最終更新日  2026.04.27 11:53:56
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