
夜中に何度か目が覚めた。
暑くて布団をはいで、少しすると今度は冷えてくる。
そんなことを繰り返していたら、朝からもう少し疲れている。
時計を見ると、まだ五時台だった。
もうそんな季節かと思う。
今日の弁当は塩鮭とウインナー入りの卵炒め、それにレンチンしたピーマンとプチトマト。
鮭もレンチンである。
昔なら手抜きと言われたのかもしれないけれど、今となっては文明の恩恵という気もする。
朝から魚を焼く元気はなかなか出ない。
子どもの頃も早起きだった。
というより、変な時間に目が覚める子どもだった。
家の中は静かで、外もまだ薄暗い。
やることがないのでテレビをつける。
すると砂嵐。
今の人には説明が必要なのかもしれないけれど、本当に砂嵐しか映らない時間があった。
なんとなく見ていると、どこかの部屋から「うるさい!」と怒られる。
音を小さくして、またぼんやり眺める。
何が面白かったのかは自分でもよくわからない。
それでもあの時間は嫌いじゃなかった。
卵を炒めながら、そんなことを思い出した。
窓の外はもう夏の入口みたいな空の色をしている。
六月はまだ始まったばかりなのに、先が思いやられる暑さだ。
弁当箱におかずを詰める。
赤と緑が入っているから、たぶん大丈夫。
そんな基準で今日も一日が始まる。