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テーマ:日々の出来事(6629)
カテゴリ:日々のこと
子どもの頃、祖母がよく言っていた。 「6月6日は、ロクんなる日らっけな」 当時は意味もわからず聞いていたけれど、 今思えば、なんとも味わい深い言葉だ。 世の中には、 「ろくでもない」とか 「ろくでなし」とか、 “ろく”がつくと、なぜか散々な言葉が多い。 けれど祖母の中では、 “ろく”は「ちゃんとした人になる」という意味だったらしい。 何かを始めるのに縁起のいい日。 正直、小学生の私はまったく乗り気ではなかった。 墨汁は服につくし、 半紙はすぐしわくちゃになるし、 先生は妙に静かで怖かった。 でも祖母はうれしそうに、 「字ぃは一生もんだすけ、習っとけ」 今になって思う。 祖母は、字の上手下手だけじゃなく、 “落ち着いて座ること”や “ゆっくり丁寧に書くこと”を、 教えたかったのかもしれない。 不思議なもので、 大人になった今でも筆を持つと、 あの墨の匂いと、梅雨どきの湿った空気を思い出す。 そして同時に、祖母の声も。 「6月6日は、ロクんなる日らっけな」 懐かしい。 なんとも、いい言葉だと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.06.06 15:36:27
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