|
カテゴリ:節約お弁当記録
雨の朝は部屋の中まで少し薄暗い。時計を見ると朝の時間なのに、窓の外はまだ眠たそうな色をしている。 コロッケ25円。ピーマン20円。卵焼き20円。プチトマトを添えて、ゆかりご飯を詰める。ゆかりがあまりなかったので、ごま塩もふった。 金額だけ見ればずいぶん慎ましい弁当だ。 けれど、その前には揚げたり、切ったり、炒めたりしている。卵焼きも焼かなければならない。見た目は地味でも、それなりに手間はかかっている。 換気扇の音を聞きながら作業していると、ときどき実家の朝を思い出す。 うちの朝ごはんは海苔巻きだった。 具はその日によって違う。納豆だったり、梅干しだったり。たまにおかかもあった気がする。 子どもの頃はそれが普通だったので何とも思わなかったが、大人になってみると実に合理的である。 最近になって、自分もだんだんそういう考え方をするようになった。 フライパンを使うか使わないかで後の苦労が違うし、皿を一枚減らせるなら減らしたい。 気がつけば親と同じようなことを考えている。 不思議なものだ。 高校生の頃から弁当は自分で作っていたので、「母の弁当の思い出」というものはあまりない。 その代わり、雨の朝の台所や、海苔を巻く手つきや、納豆を入れすぎて海苔が破れたことなんかは覚えている。 できあがった弁当は相変わらずぱっとしない。 でも、まあいいかと思う。 台所には油と卵焼きの匂いが少し残っている。 雨はまだ静かに降っている。 昔の海苔巻きの朝と、今の弁当の朝はあまり似ていないはずなのに、どこか同じ空気が流れている気がした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.06.10 11:14:16
コメント(0) | コメントを書く
[節約お弁当記録] カテゴリの最新記事
|