|
カテゴリ:日々のこと
目が覚めた瞬間、「夢でよかった」と胸をなで下ろす。それなのに、なぜか疲れている。眠ったはずなのに、夜通し戦っていたような、何かを抱え込んでいたような重さが残る。 夢の内容は毎日違う。グラグラと揺れる舞台の上で歌わなければならなかったり、待合室でいつまでも順番を待たされたり。目覚めてから考えると、どれも現実の心配事と無関係ではない気がする。 そんなある日、公園を歩いていると、ジャーマンアイリスが咲いていた。 紫や青、白の大きな花びらが初夏の光を受けて揺れている。大ぶりな花、何かを急ぐわけでもなく、ただそこに堂々と咲いていた。 私はしばらく立ち止まって眺めた。 夢の中ではいつも何かに追われている。失敗しないように気を張ったり、答えの出ないことを待ち続けたりしている。けれど目の前の花は、そんなこととは無縁だった。 もちろん、花を見たからといって心配事がなくなるわけではない。現実の問題はそのまま残っている。 それでも、鮮やかな花の色を見ているほんの数分だけは、夢の続きから離れられた気がした。 現実世界の心配事が解決しない限り、疲れる夢はしばらく続くのかもしれない。それでも公園のジャーマンアイリスのように、ふと足を止めて見上げられるものがあるうちは、大丈夫なのではないかと思う。 夢と現実のあいだで揺れながらも、私は今日を生きている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.06.16 07:00:06
コメント(0) | コメントを書く
[日々のこと] カテゴリの最新記事
|