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テーマ:日々の出来事(6828)
カテゴリ:日々のこと
今日は朝一番で胃カメラの検査の日。 昨夜から絶食。朝起きた瞬間から、胃が「そろそろ何か…」と静かに存在を主張していた。 それでも、お弁当作りだけはいつも通りに進む。 炊きたてのご飯の湯気、焼き上がる卵の香り。食べられない自分だけが、少しだけ世界から外れているような朝だった。 味見は絶対にしない。 何度も自分に言い聞かせながら、菜箸を口に運びかけては「あっ」と止める。 危ない、危ない。 長年の習慣というのは、こういう日に限って牙をむく。 そして問題の瞬間は、お弁当がほぼ完成したあとにやってきた。 庭にプチトマトを取りに出る。 真っ赤なもの、少し傷のあるものを選びながら収穫。 気づけば、何の迷いもなく口に入れていた。 パクッ。 ……え。 一瞬で頭が真っ白になる。 「あ、食べちゃった……」 今日、胃カメラの検査なのに。 よりによって一番やってはいけないタイミングで。 慌てて病院に連絡すると、しばらく確認のあと、看護師さんから静かに告げられた。 「トマトは赤いので、胃の中の炎症の色と区別がつきにくくなります。それに皮もすぐには消化されないので……」 少し間があって、 「このまま絶食を続けて、午後14時に検査を予約し直して来てください」 受話器を持ったまま、しばらく固まった。 たった一つのプチトマトで、午前の検査は延期。 自分のうっかりが、こんなに大きく跳ね返ってくるとは思わなかった。 お腹が空いていたから、とか、もったいなかったから、とか、そんな言い訳は全部意味をなさない。 ただ一言。 「やってしまった」 それしか出てこなかった。 時計はまだ午前の早い時間を指している。 結局この後数時間は何も食べられず、ただ静かに過ごすしかない。 たった一粒のトマトが、今日の朝をまるごと別の方向へ連れていってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.07.07 15:15:06
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