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米・カリフォルニア州で、殺人犯として死刑判決を受けていた、スタンリー・ウィリアムズという男性の、死刑執行をめぐって、昨日今日、州知事のアーノルド・シュワルツネッガー氏が死刑執行の結論を出したとかいうニュースを、今朝たまたまテレビで見た。
過去に「クリップス」というギャング団を組んで、殺人を繰り返して逮捕されたのち、服役中に何人もの人を更正へと導いたとかで、「彼を死刑にするな」とか「無罪にしろ」とかいう世論が、州内で起こっていたとか。 シュワちゃんもかなり判断を迷ったことだろうと思う。 アメリカの映画で、最近心を打たれた作品に「グリーン・マイル」というのがあったんだけど、細かい事情は別として、なんとなく状況が似てなくもないんだ。 この映画のストーリーを簡単に話すと、やはり、過去に少女を残虐な方法で殺害したという罪で監獄に入れられた死刑囚が、死刑までの期間、模範囚として過ごしつつも、同じ牢屋に入ってる囚人たちの苦しみとか病気などを、不思議な力と、そんな罪を犯していたとは思えないような、深い慈しみの心で、治してしまう。 ついには、監獄の責任者の奥さんが長年わずらっていた難病さえも治してしまったため、看守たちは、次第に彼をなんとかして無罪にできないか、無罪を証明できる手立てはないかと頭を悩ますのだが、そんな労力もむなしく、死刑執行の当日が訪れて、彼は電気椅子に座って生涯を終えてしまう。 死刑場には、被害者の家族なども来ていて、「そんな凶悪犯、さっさと殺してしまえ!」などという罵声が響くのだった。 なんだか、この映画も今回の事件も、どうしても複雑な感じで見てしまう。 今回の、ウィリアムズ死刑囚に関しては、死刑をとりやめるのがいいのか、執行するのがいいのか、と聞かれたとしても判断できないっすね。 日本でも今度、裁判員制度というのがはじまるらしいけど、こんな意識の裁判員なんて、いても困るんだろうなあ。 はっきりしているのは、彼に対して、アメリカの中でもいろんな層の人たちが、いろんな考えで評価している、ということ。 確かに、彼に救われて更正した人は実際多いのかもしれない。 だが、犯した罪は消えないわけで、被害者の親族や知人友人たちは、死刑執行を是非にと望んでいるだろう。 それ以外にも、特に次期選挙が近づきつつあるだけに、シュワちゃんが所属する共和党の人と、対立政党である民主党の人の見方も違うだろうし、いろんな観点から見ると、本当にいろんな意見があるんだろうな。 日本で同じようなムーブメントみたいなものが起こったら、どうなるだろうな。 今のご時勢の下で、もしたとえば「少女誘拐殺人犯」が死刑判決を受けたとしたら、「死刑を執行しろ!」という世論が高いだろうと思う。 今のところ、その手の殺人犯というのは、再犯率が高いという話を聞いたことがある。 そんな囚人がやがて釈放されるかと思うと、不安で夜も眠れないような気がするな。 今のところ、そんなふうに、まだすごく偏見に満ちた感覚で見たりするんだけど、もっと深く考えなければならない問題ではあるのでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 13, 2005 10:39:02 PM
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