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テーマ:ニュース(100163)
カテゴリ:雑感
「アイ●ル」の全店舗営業停止というのは、つくづく厳しい処分だよなあ。
業態的に、ああいう、日銭稼ぎに全面的に依存する商売というのは、常に動いていないと、回遊魚のように、あっという間に死が訪れるわけでしょう。 まあ極論をいえば、あらゆる業種ともそうなんだろうけど、これまでのたくわえを回して会社を運転しようという発想は、とりわけああいう業種にはないんじゃなかろうか。 よって、すぐに倒産しないとしても、働く人々の首は、瞬く間に飛んでしまうのだろう。 会社は、従業員に対しては、その売り上げや回収の金額に応じた評価以外、絶対的に何も評価しないに違いないだろうから、会社にとって彼らは単なる「契約・回収の専門家」であって、ほかの何者でもない。 だから、営業停止で動き回れない以上、放り出される。特に成績の悪い従業員から先に。 おそらく「アイ●ル」などの会社内では、そういう危機感を常日頃からあおり、 「ダメな奴から順にクビを切る、でも成績上位の奴らには、賞品としてラスベガスVIPツアーにベンツ1台をつけてやるぞ」 みたいな、飴とムチ的なことを吹き込んでは、従業員のモチベーションを高め続けてきたんだろうな。 だから、まだケツの青い若造とか、切羽詰って入社してきた奴ほど特に、 「契約とらなきゃクビになる、けどいっぱい契約すればすっげービッグになれる」 ということだけを一筋に考え、「売り上げのためなら手段を選ばぬ男」に育つだろう。 それでそのまま、「自分の考えとか夢理想」を封印し、仕事やってるうちに、そんなものいつの間にか忘れちまう。 だから、顧客のことを深く顧みずに、無茶な契約を取ったり数字に固執したりするから、今回みたいなことになる。まあ今回に限ったことではあるまいが。 そういう細かいことを考える時間的精神的余裕が、全くないに違いないのだ。 似た経験があるので、そうなる過程というのは、少なからずわかるヨ。 本当ならば、そういう「犬」的立場、つまり仕事の動機として、自分が「ガッツリ稼いで飢えをしのぎたい」「いい酒呑んでいい車と服買っていい女抱きたい」以外に、何も考える余裕がないレベルの人材は、顧客(=他人)の生活がかかったような、ともすれば裁判沙汰になりかねないような案件に、手をつけてはいけないんだろうなあ。 とはいえ現実には、そんな案件ばかりだから、「犬」的な奴らがやらざるを得ないのだろう。 本当は「アイ●ル」にしたって、CMのように、適切な返済プランを立てて、いいサービスを提供したいと願っているに違いないのだが、そうじゃない案件というのがあまりに多すぎるというのは、今も昔も変わりないわけで。 貸すほうも借りるほうも、互いにゆとりがなければないなりに、穏やかに解決する方法を学習していないから、吠えたり噛みついたり逃げ回ったりするしかない。 それに、どっち側にもそれぞれの云い分があって、それを譲れない。だから改善とか改革とか云ったって、いつまでもその入り口にはたどり着かない。 というか入り口に向かう発想すらない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 17, 2006 12:31:57 PM
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