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カテゴリ:こころについて
勉強は相変わらずはかどらない。
本の内容が頭にしっくり入ってこない。食事をよく噛まずに飲み込んで消化不良を起こしている感じにさも似たり。予備校の通信添削も長らく手をつけていない。 この調子では秋の試験は苦しい。チャンスがどんどん減っていく。 何やってるのかオレは・・・と、半ばイライラしながら図書館で読んだ1冊の本は、少しからず、そもそも臨床心理士を目指そうと決めたときのことを、はからずも思い出させてくれた。 だから私の中の何かが大きく変わった、ということではない。残念ながら。 本のタイトルを「壊れかけていた私から壊れそうなあなたへ」(豊田正義著、大修館書店)という。 この著者は、特に心理学を学んでいる人ではなくてフリージャーナリストである。なんとまあ、小生とは同年代。 ただ、今問題となっているドメスティック・バイオレンスの問題に対して取り組む「DV防止プロジェクト」という組織の世話人をしているという。 同書では、このDVはもちろんのこと、アルコール依存症、子どもの引きこもりの問題、摂食障害などに対して、親身に解決をサポートする「回復者カウンセラー」なる人材の存在を紹介しつつ、彼らの活動について何例かを追跡ししたためた本である。 この「回復者カウンセラー」というのは、単に臨床心理学を履修した有資格者ということではなく(失礼な云い方があったらごめんなさい)、自分のもとへ相談にくる人と同じような苦しみを味わった経験を持っていて、相談内容に対して分かち合えるカウンセラーのことのようで、特にそういう職種や資格が存在するわけではない。 著者が評価し高い信頼を置くほど、実際に自分でも苦しみを体験し乗り越えた「回復者カウンセラー」が優秀だ、という補償は、まずない。 しかし、自分が心理カウンセラーになろうと思ったきっかけは、この本でいう「回復者カウンセラー」のような人材になりたいと思ったからではなかったか、とふと思った。 そうした信頼を獲得するまでには、相応の勉強時間と臨床経験が必要だろう。 うつ病から立ち直って臨床心理士となれば、同じ問題を抱えた人の相談を受けてそれに他のカウンセラーより共感できるかもしれない。 だからといって、対処を誤れば元も子もないからだ。 ただ、そういう存在を求める人が社会に存在する、ということを読んで、少し勇気が湧いてきたのも事実。 大学院受験勉強のスタートのつまづきを、あきらめずにこれからどの程度カバーしていこうか、思案する気にはなってきた。 今日のところはそういう気分になった、というところまで。0.1歩前進。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
June 28, 2006 05:44:04 PM
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