雨
今、雨が降っています。
屋根を叩く音が、
とても、心地好く、
まるで、
お気に入りの曲を聴いているかのよう。
昔の僕は、
自分の心臓の鼓動さえ、
とても、耳障りで、
何度も、
自分の胸を掻き毟ったりしましたね。
彼女はこう言った。
「優し過ぎる」、と。
くそったれ!!
よりによって、
そんな言葉、が。
せっかく、
必死に、愛そうとしていたのに。
しかし、それは、
愛する事が出来ない事の裏返し。
愛する事が出来る人は、
必死にならずとも、
自然に、。
優しさは、
時には、
凶器にもなりうる。
そんな事を知ったのも、
彼女のおかげ。
そして、僕は、
孤独を知った。
今、雨が降っています。
路面を濡らす様子が
とても、切なくて、
ほんと、
寂しくて、寂しくて、仕方がなくなる。
昔の僕は、
涙を流しながら、
何度も何度も、
繰り返し、
自分の手首を切り裂きましたね。
今、雨が降っている。
孤独を楽しめるようになるように。
今、雨が降っている。
永遠の孤独を告げるように。
Endless Loneliness...