（５ドル札に電話番号を書いて）
「もしこれが、あなたの元に帰ってきたら私達付き合いましょう」
（と言って、女はその５ドル札で雑誌を買い、その場を立ち去る）
男は「そんな無茶な…」とただ立ち尽くす。

二人とは関係無く、その女が買った雑誌を売る仕事をしていた僕。
その女から５ドル札を受け取るとすかさずその５ドル札に自分の住所、ＴＥＬ番、メアドを書きこむ。
「当方母性本能をくすぐるタイプ、ヤンキー不可」の一言も添える。

家に帰り風呂に入りながら一言、「あの女はとんだ知恵もんだ」
その日はいつも飲んでいる風呂上がりの水道水が、なぜかやたらとおいしかった。