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2011年01月24日
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私たちにとって一番街の顔だった、タハラ本店が今月末で閉店す
るそうです。

時代の変化なのでしょう。いわゆる街のレコード屋さんの商売を
成立させるのは大変な時代です。これは書店も同じでしょう。

タハラ閉店は、単なる街のレコード屋さんが閉じる以上の意味が
あって、思い返すと複雑な感情の波が襲ってきます。

まずは、レコード屋として。物心ついたころは新星堂で、四角の
なかに丸型がデザインされた紙袋やビニール袋は、いつかあんな
風に街を歩きたいと憧れるちょっとしたファッションでした。

自分の小遣いで買い物ができるようになった中学生の頃には、も
う既にタハラだったので、いま流行のポイントシステムのように
100円玉と50円玉がデザインされた割引券を貯めるために、
新譜を購入して財布にコレクションしたものです(笑)

ドラムを叩いていた頃は、リムショットばかりでスティックがあっ
という間にボロボロになってしまうので、今度は2Fの楽器売り
場に出入りするようになり、昼間入店して色々と物色と買い物の
のち、店を出ると真っ暗なんてこともしょっちゅうでした。

延べで計算すれば、あのB1Fから2Fに何か月から何年分も滞
在していたことになるのではないかと思います。その聖地を失お
うとしています。残念でなりません。

10年ほど前からCDが売れなくなったという話をよく聞くよう
になりました。音楽は物を購入するのではなくて通信を通してダ
ウンロードするスタイルに変化しています。これは流通店舗が不
要ということになります。当然レコード店は厳しい。全世界で同
じです。

こういった自社で扱う商品のプロダクトライフが一巡するときに
は、商売のあり方を考えなければなりません。専門用語で「事業
の再定義」といいます。

タハラの場合、SOUND COMMUNICATION DISTRIBUTORだから、自社を
音楽流通業と定義してしまうと、今回のような社会の変化の波へ
の対応が難しくなる。

人間が存在する限り、音楽を楽しみたいというニーズは普遍だ。
資本主義経済である限り、その市場と交換が続くことも自明です。

もし自社を「音楽を伝える人」と定義すれば、別の形で音楽を伝
える商売を続けることができる。

例えば、スポーツクラブの音楽版。

スポーツの世界と同じように、音楽を職業にする人はごく限られ
た一握りの人だけだけれど、みな多少の差はあれスポーツを楽し
んでいる。その場所としてスポーツクラブは全国に1000件以
上ある。それに比べれば、音楽を気軽に実践できる場所は少ない。

例えば、練習プログラムつきの音楽教室+ライヴハウス+カスタ
マイズ楽器店のような複合形態の店舗は作れないのだろうか。

ライヴハウスでの記録の版権をシェアしてデモ音源やライヴ音源
のオリジナル商品を流通させる拠点になれば、音楽の流通の中心
にいてミュージシャンとリスナーを媒介することができる。

もうメーカー既製品の音楽を流通させるだけには付加価値がない
のだから、音楽流通の上流に垂直統合して音楽を作り出せばいい。
そして目の前のリスナーに渡せばいい。

幸いにも、タハラはSOUND COMMUNICATION DISTRIBUTORだから、
DISTRIBUTORをCRIATORに変化させて市場での立ち位置を変えれば
よい話。問題は自らを変えられるかどうかです。

姿かたちが多少変わっても生き続けることを望んでいると思いま
す。少なくともここに一人います。

タハラ本店

感謝!






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Last updated  2013年05月27日 12時45分56秒
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