放浪エトランゼ
旅をした。旅というか冒険かな。冒険というよりは散歩。散歩をしました。太陽が少し傾いて、うっすらと陰がさしたころに家を出ました。課題ばっかりやってたので、ちょっと気分転換に。1人暮らしはじめて、知らない土地に来たのはいいけども、そういやまだ全然何があるのか、どういうところなのか知らないなぁと思って。とりあえず、賑やかな大通りは避けてみます。買い物とかでも良く行くし、どうせならまったく知らないところへいこう、と。で、住宅の間を縫って縫って、神社へ到着。さすがにもう参拝客はいませんね。小雨が降っていたこともあって、非常に静かでした。小雨のおかげでほんの少し霞がかっており、神秘的。神社の敷石とボクのブーツとの音が耳に小気味良いのです。神社を抜けて、まだまだ先へ。人が横に4人も並べないような、和風の塀にはさまれた細い道をずうっと歩いていると、薄暗いこともあってなかなかに不気味。でもおなじだけ楽しい。歩いているだけなのに。なんだか一昔前の世界のよう。日本にいるんだなぁと実感。さらに歩くといよいよ山のふもとへ。切りそろえられた丸太と、無人の小屋がいくつもあって、これもこれで不気味。家を出てからボクの足音しか聞いてないです。よく見ると申し訳程度の木の階段が山奥へ伸びています。非常に急で、途中からは階段もなくなっている有様。獣道のよう。仕方がないのでそこから登山。別に山登りする目的はなかったですが、なにが仕方ないかって、怪しい場所を見つけたら騒ぎ出すボクの好奇心です。登山用の道ではないので当然明かりもゼロ。ボクは荷物を何も持っていなかったので、とりあえずメガネだけは落とさないように木をつかんでは登りつかんでは登りすべり。急斜面を登りきったらそこは崖。格好も身軽ではなかったので、しぶしぶあきらめます。というより真っ暗で何も見えておりません。せっかくなので登ってきた方向とは違う方向へ下山。帰りは10分もなかったです。当然見知らぬ場所にでて、迷子になりました。するとまた神社を発見したので、参拝。こちらも誰もおらず、本宮への道が非常にながく、その先の階段の上にドデンと構えておられるソレの、なんとまぁ神々しいことか。小さなライトに照らされて、ぼんやりとしかそのつくりは見えてませんが、威圧感がすばらしい。それ以外のところもチラチラ見て回りましたが、今が何時かわからないので、これ以上遠くへ行くのはやめておこうと。しばらく適当な場所に腰掛けて、家がどの方角か良くわからないまま彷徨うこと1時間ほど。家に帰ったら8時近くで、時間的には4時間ほどだったわけですが。いやぁ疲れた。