俳句12ヶ月:季節のお菓子編上野貴子作12月 焼きたてのサクサククッキー暮早し 11月 無花果の刻まれ残るローマ遺跡 10月 空を飛ぶ南瓜のお化け魔女乗せて 9月 ほくほくとお月見ポテトの湯気薫る 8月 波白くココナツ甘く島の宿 7月 シェイクして氷に解けるヨーグルト 6月 沖縄の夏の陽を享けシークァーサー 5月 ジューシーな苺頬染めプチケーキ 4月 春の雲とろりカップにクリームケーキ 3月 花の色ムースに溶けて花の傘 2月 ハートチョコ上手も下手もお好みで 1月 和菓子などあれこれ探し切山椒 パンプキンケーキ 誰彼も南瓜に化けてハローウィン パンプキンケーキもう焼け夕厨 ミキサーに南瓜とバター菓子作り ハロウィンの南瓜小僧が練り歩く クリスマスタルト 自家製のケーキ片手に年の暮れ クリスマスケーキ流行のタルト菓子 ウインドー聖菓も句材銀座句会 聖菓焼け仕上げは銀の粉砂糖 ル・クルチェの瑞々しさを聖菓とし 白雪のケーキにサンタのリボン掛け 世界中どこの国でもジングルベル 万国のケーキあれこれクリスマス 焼き林檎 ジューシーな旨み沸き出す焼き林檎 焼き林檎芯の固さみに四苦八苦 冬林檎皮ごと焼けば洋風菓子 買物の籠にずつしり冬りんご ひとつずつ大事にくるみ冬林檎 句会あと話の弾む焼き林檎 焼き林檎空はいつしか茜雲 林檎焼け空はいつしか冬銀河 バレンタイン夫に贈るもまた楽し あんなチョコこんなチョコ世界中バレンタイン バレンタイン御菓子売り場の大騒ぎ 騒がしくバレンタインの日の暮れる バレンタインのチョコレート菓子 バレンタイン友チョコ選ぶ女坂 歳も無く性別も無くバレンタインデー 年季入り手作りチョコでバレンタイン バレンタイン溶けては固め年季入り 歳年のバレンタインを夫婦酒 誰彼もチョコで乾杯バレンタイン 雛祭 雛祭前夜の酒のほろ苦し 白酒もほどほどが良し女坂 齢無く桃の節句か宵の雨 吊り雛の土産に女心見る 飾り雛片隅に置き夫婦酒 お花見 咲く花に莟と風の二重奏 空の下花と奏でるコンサート 大木の桜を屋根にコンサート 朝晴れて花の莟の開く歌 草の座のなずなの声に振り返り 大木の幹より菫草目覚め 連翹の黄の垣の奥四阿亭 新茶 月を愛で月と育む八十八夜 八十八夜育て実りの頃が来る 茶摘歌静岡の潮風に乗り 開かれる大空映し走りの茶 走り茶の旗人を呼ぶ商店街 新茶摘む幾夜陽の出を待つ頃か 満ち欠けを数えて八十八夜来る 李 雨ぐもの低く垂れ込めプラム食む 陽を逃れ冷えたデザート洋李 ひんやりとプラムを啜る夕餉前 日曜日なんとはなしに李剥く 李かと葉影を覗く禽の声 マンゴー マンゴーに焼けた夕陽の沈みゆく 南国の恵みの届くマンゴー菓子 マンゴーに終わらぬ夏の夕涼み 月形に来ればマンゴー涼しげな マンゴーの産地さまざまトロピカル 逞しい木箱に入るマンゴー姫 ジャンル別一覧
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