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はじのん’ずBar

夏美の日々

夏美の日々タイトル

こちらをご覧になる前にTV第81話「ギロロ 真っ赤なド根性の日々 であります」・および拙作「ギロロの日々」をごらんいただくとより楽しめると思います。
第一話

結局、ソフトボール対決の次の日も、アタシの手からギロロが外れることはなかった。

「ちょっとあんたたち、真剣に元に戻す研究してる?!」
「アー夏美殿、してるでありますよ。クルル曹長が全力で研究してるであります」
「そんなこといって、昨日と変わったのはアンタがトレーナーの後ろに回っただけじゃない」
「おかしいでありますなあ」
「もたもたしてたらどうするか、わかってるんでしょうね」
「ゲロォォォ、も、もちろんわかってるでありますっ」
「まったく、あんたたちってろくなことしないんだから。学校いくわよギロロ」
「おう」

ボケガエルに釘を刺しておく。着替えればいい冬樹と違ってアタシはこのままで行くしかない。まあ、昨日アレだけみんなに見られたんだから、変なリストバンドだと思ってくれるわよね。

「夏美、弁当忘れたぞ」
「ああ、そうだ。ありがとギロロ」

変な共同生活も、息ぴったりになってきたみたい。もともとギロロとは息が合うから当然かな。



昼休み、アタシは一人で屋上でお弁当食べてた。さすがに友達と一緒じゃ何かと気使うし。
「ほら夏美、口をあけて」
「もう、ちゃんと『ア~ン』っていってくれなきゃやだぁ」
「バ!オ、お前な、ななな……」
「クスクスクス」
「からかうナァ!」

「ん、この、箸を脇に抱えて動かすというのはなかなか大変だな」
「でもまあ、ギロロ、ずいぶん上手になったじゃない。」
「俺たちケロン人がしでかしたことだからな、お前にこれ以上迷惑かけられん」
「……ねえギロロ、昨日ソフトボールで頑張ってくれたのも、そういう義務感?」
「何を言い出すんだ」
「あのね、こんなことになって正直迷惑なのは本当だよ。けど、なんかそれだけじゃない……」
「夏美……」
「アタシ、こんなに異性と近くで接したことないから。でも嫌じゃない。なんか、ずっとどきどきしてるの」
「……」
「ねえギロロ、この頑張りは義務感だけなの?」
「……俺は……俺は……」

本当は、ギロロが手首についたときからなんとなく感じてた。こんな不思議な状態でも、やっぱり神経のどこかで繋がってるのか、ギロロもどきどきしてるのがわかるような気がする。でも……、

「ギロロの口から、聞きたい」
「夏美……俺はお前の……」

ゴウンゴウン

「夏美のゴウンゴウン?」

見れば上空にボケガエルの飛行機(ケロン軍空中輸送ドック)その扉が開いてクルルが落ちてきた

「何でこのタイミングで……」
「何でこのタイミングで……」

アタシとギロロ、見事にハモった。

センチメンタルガン
「右手復元分離銃、できたぜェ、く~っくっく~」
「ちょっと、何で学校へ持ってくるわけぇ?」
「少しでも早いほうがいいと思ったんだが、違ったのかい?」
「え、ま、そりゃそうだけど」
「じゃ早速……発射~」
「うわ~っちょちょちょっとまっ……」

ビムビムビム……






「う~ん、おお、俺が元の大きさに戻ってる」
「ギロロ先輩のほうは成功だな。く~っくっく」
「ん?夏美、夏美は無事か?」
「ちょっとどういうことよ~~~っ!」
夏美の日々01

「ナ、ナ、ナ、夏美が俺の右手にィ?!?!?!」

そのクルルの銃で撃たれたアタシ達は、結局立場が入れ替わっただけだった。
ギロロの右手に小さなアタシ。

「これはまた見事な1/16日向夏美だナァ」
「ク、クルル貴様なんてことをォォォ」
「型ァ取って複製して、宇宙ワンダーフェスティバルでフィギアとして売ろうゼェ、ギロロ先輩」
「そんなことさせるかーーっ」
「そんなことさせないわよーーっ」

左手でギロロが、右手のアタシが同時にバズーカを一丁ずつ構えたの(ど、どこから出したの?)
「修正してやる~っ」
「実験台にされた恨み~っ」

バシュッ……ちゅど~~ん
クルルはお星様になりました。

「んもう!、何でこんなことになっちゃうのよ」
「ナ、夏美、あんまりその格好で暴れるな……」
「え?きゃぁっ!」

そりゃまあ、ボケガエルたちは普段からハダカだから変わらないわよね。
でもアタシは……

「……みた?」
「み、みてない」

鼻血でてるじゃない!

「うそつき!もう、やだ~~」



その日はさすがに早退ということで、ギロロのアンチバリアでアタシごと見えなくなって冬樹に事情を話し、届けを出させた。
ズタボロにしたクルルを回収して、ギロロの操縦する飛行機でうちに帰る。操縦桿を操作するのが大変だったけど。
とりあえずハンカチに穴を開けて首を通し、ヘアゴムを帯代わりにしてとめた衣装を自分で掻きいだいてアタシはつぶやいた。

「アタシ、ギロロにこんな大変なことさせてたんだ」
「ん?何か言ったか夏美」
「なんでもない」

小さい体で人間サイズのものを動かすことがこんなに大変だったなんて。
それなのにアタシは、ギロロにボールを一試合投げさせ、バッティングまで……

「…………」
「ど、どうした夏美、お前泣いてないか?」
「なんでもないわよ」

いつも、言葉にしてほしいって思う。二人繋がってよりそんな雰囲気になったから。
でも、これだけ大変なこと文句も言わずにアタシのためにしてくれるって、それはもう言葉なんかじゃ言い尽くせないくらいに深い想いがあるってことじゃないの?
「夏美、着陸するぞ」
「ラジャーッ!」

アタシもギロロのために……。



飛行機で基地に戻って(人の家をかってに真っ二つになるように改造して!)ギロロとアタシは司令室へ。

「……というわけで帰投した。戦傷者一名。以上だ」
「はいはいゴクロ~サン」
「貴様なんだその態度は、大体貴様がツマラン作戦を考えるからこんなことになったんではないか。少しは夏美に申し訳ないとか思わ……ま、そのなんだ」
「おやおや、何事でありますか~」
「うるさい、知らん!」

モアちゃんに後ろ前に着られたトレーナープリントの平面ガエルにからかわれる私たちって一体……
そのとき、基地中に警報が鳴り響いた。
ペコポン
「地球付近にワープアウトする異星人の艦隊をキャッチしました。現在地球上の全異星人に退去を勧告してます。」

と、モアちゃんのアナウンス
「なに!新たな侵略者だと?!」
「この艦影と通信フォーマットからみて、敵はバーサク人と思われます」
「バ、バーサク人……占領するよりも破壊することを喜びとする戦闘民族だな」

あのギロロが引きつってる……
そんなのに目をつけられたら、地球は……
でも、ボケガエルは平面、クルルはぼろぼろ、ギロロは手がアタシ。
こんな状態で新たな侵略者に立ち向かえるの?
待て次回




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