政権交代後初の要請行動実施!
11月27日(金)午前9時、袴田ひで子さん・袴田事件弁護団・熊本典道元裁判官と我々支援者らは法務省を訪れ、政権交代後初めての要請行動を実施しました。 残念ながら千葉景子法務大臣に直接面会することはできませんでしたが、応対した西川克行刑事局長と尾崎道明矯正局長に対して、千葉大臣宛の、袴田巖さんの死刑執行停止命令発令と病院移送を求める82925筆の署名や面会制限の緩和と恩赦の決定などを求める要請書を、東日本ボクシング協会大橋秀行協会長や西嶋勝彦弁護団長らが手渡し、要請内容の早期実現を訴えました。両局長からは、「要請内容については正確に千葉大臣に伝え、適切に対応していきたい」との回答がありました。署名を手渡す袴田ひで子さんと大橋秀行東日本ボクシング協会長 今回の要請行動には民主党の松岡徹参院議員と牧野聖修衆院議員も同行し、マニフェストに掲げた取調べの全面可視化法案の早期成立など冤罪防止のための司法改革を進めながら、与党議員として袴田さんの問題を一刻も早く解決できるよう今後も政府に働きかけていく旨の発言がありました。法務省幹部に要請する松岡徹参院議員と牧野聖修衆院議員 前日に東京拘置所を訪れ、袴田さんとの面会申請を行ったものの、これまで同様拘置所長による面会不許可決定で門前払いにされた熊本元裁判官も、面会制限を緩和して袴田さんと話す機会を与えてくれるよう要請しました。 そして4支援団体は連名で次のような要請書を提出しました。2009年11月27日法務大臣 千葉景子 殿要請書 現在東京拘置所に収容されている袴田巌死刑囚、および静岡地裁に係続中の同人に係る第2次再審請求に関し、下記の事項を速やかに実施されることを要請いたします。記(1)刑事訴訟法第479条に基づき死刑執行停止命令を直ちに発令すること。(2)東京拘置所に赴き本人と面会して心身の状況を直接確認し、併せて健康診断記録やカルテ等、健康状態および治療に関する全ての情報を保佐人である袴田ひで子に開示すること。(3)精神面及び肉体面の十分な治療とケアが行える医療施設での適切な治療を行うこと。(4)面会制限を緩和し接見交通権を保障すると共に、弁護人との接見時の秘密交通権を保障し拘置所職員の立会いは厳に行わないこと。(5)1989年に出願した減刑恩赦に関し、中央更生保護審査会が遅滞なく申出を行うよう促し恩赦の決定をすること。(6)弁護人による未提出証拠の開示請求に対して積極的に応じるよう検事総長を指揮し、同時に刑事事件一般に関して証拠開示を積極的に進めるよう検察官を指揮監督すること。以上袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会代表 楳田民夫浜松・袴田巌さんを救う会会長 渥美邦夫無実の死刑囚・元プロボクサー袴田巌さんを救う会代表 門間正輝袴田巌さんの再審を求める会共同代表 福田勇人 要請行動終了後の午前10時からは、弁護士会館会議室で記者会見を開き、東日本ボクシング協会袴田巖支援委員会新田渉世委員長を進行役にして、要請行動の趣旨や最近の面会時の袴田さんの様子などが報告されました。また法務省要請に同行した松岡・牧野両議員の要請時のコメントも報告されました。記者からは政権交代による法務省の対応の変化の有無や第2次再審請求の進捗状況などについて質問があり、西嶋弁護団長は「局長が応対したことはこれまで無かったのでいくらか前進したのではないか」などと回答しました。記者会見で報告する袴田ひで子さん 袴田さんに残された時間を考えると、再審・無罪判決の獲得という司法決着だけにこだわらず、今回の要請のように国会議員の協力を得ながら政府に袴田さんの即時解放を求める活動を並行して展開する必要があります。FREE HAKAMADA NOW!