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刹那と永遠 - Moment and eternity -

・城彰二引退宣言。~11/23対徳島戦~




青で蹴りを付ける。



Sさんより「日経マガジン」の記事が届いた
記事のなかで堤真一さんは言っていた「いつやめてもいいんだ」

最近、同じようなことを言っていた人をもうひとり知っている

横浜FCの城彰二キャプテンだ


「(J1に)昇格できたら思い残すことはない」


今朝、数年ぶりに横浜FCの試合を観に三ツ沢へいくための準備をしていたら
TVを見ていた旦那が力なく

「うわああああ・・・hakaさんタイヘンだよ・・・」とhakaに声を掛ける

見覚えのある写真がスポーツ紙の一面を飾り
これから観にいくひとのニュースが流れた


「城 引退」


靭帯の切れた左膝がもう限界らしい

ぎりぎりで生きているひとは潔い
きらめく才能は刹那である

彼のインタビュー等の言葉の端々からも

・・・覚悟はしていた

今、三ツ沢に向かう電車のなかでこの日記を書いている

今日の試合のチケットを手にしていることに運命を感じつつ
涙雨に濡れながら
城選手の引退宣言を聞いてくる

命を輝かせて闘っている者が描く、エメラルドのラインを

瞳と心に焼き付けてくる。






このとほうもない喪失感・・・







ちょっとでも気がゆるむと彰二のことを考え
うるるっと泣きそうになる自分に
「こんなに好きだったのか・・・」と今更ながらに驚いております





昨日は旦那と一緒に三ツ沢に行ってきました


たまたま、昨日の試合のチケットを購入していたのです
まさかこれが城くんの引退セレモニー試合になるとは
思ってもいませんでした

携帯で日記を書いた後
キヨスクで「城引退」の記事が一面で載っている
スポーツ新聞を購入しました

一面に使われているのは
日本のW杯初出場への茨の道
フランスW杯最終予選を象徴するかのうような
あの有名な写真

フランスW杯最終予選国立ウズベク戦
カズと城がボールに魂を込めて膝まづいて祈っているショット

紙面には他にも
鹿実での高校選手権やジェフでのルーキー時代の写真
アトランタでのマイアミの奇跡
ジョホールバルの同点ゴールの直後のロペスと抱き合ってる写真や
フランスW杯の炎のユニフォーム
成田空港で水をかけられた瞬間
スペインで2ゴール決めた直後の天への祈り(一時期のhakaの携帯待ちうけでした)
そして日本に帰ってきてからの神戸、横浜の写真などが掲載されていました

数かずの思い出が走馬灯のように駆け巡り
ここですでにもう泪目です

三ツ沢競技場は小高い丘の上にあります
丘を登る途中に横浜FCサポーターが貼ったと思われる
横断幕が掲げられていました



「いまは丘に昇る坂の途中 まだ何も成し遂げちゃいない」



J1昇格を賭けた闘いを前に、身が引き締まる思いがしました

スタジアムに入る途中
クラウンのタクシーに乗った元日本代表・前園さんを見かけました
アトランタの仲間の引退発表を見に来ていたのでしょうか

久しぶりに訪れた三ツ沢スタジアムは
サポーターたちの努力によってブルーに染まっていました

ここもジュビスタのようにゴールが目の前
この臨場感がたまりません

ホーム側ゴール裏は試合前から気合が入っています
J1昇格と城キャプテン引退発表と・・・
今日のゴール裏にはいつも以上のドラマがあります

hakaたちも今日はのんびり観戦するのでなく
昔のようにゴール裏どまんなかに陣取って、椅子の上に立って応援することにしました

ピッチに横浜メンバーが登場してきました


左腕にオレンジのキャプテンマークをつけた
見慣れた顔、見慣れた体格、見慣れた走り方の
水色のユニフォームが先頭を切って出てきました

二年ぶりのナマ城彰二です

城のオレンジのキャプテンマークが
眼に、心に、眩しかった
そういえばキャプテンマークをつけた城を見るのは・・・初めてだ

キックオフのとき、ピッチの真ん中で
カズと城がボールに手を置いて
今朝見たスポーツ新聞一面のウズベク戦の写真と同じ姿勢で
ボールに祈りを込めていました

美しい光景でした

城くんにとってカズは昔からの憧れのひと
その人を目標に頑張ってきた

そのうちに
そのひとと一緒に代表でプレイするようになり
そのうちに
そのひとは目の前から突然いなくなって
そのひとの代わりをやれ、と突然いわれた1998年6月
23才の城彰二

あれから時がたち
城はカズを頼って神戸に入団し
さらに時がたち
今度はカズが城の所属する横浜入り

ふたりの硬い絆を感じます

試合中は
ゴール裏のサポーターとともに
声の限りに叫び、唄ってきました

ナイスプレイには惜しみない拍手
相手チームのチャンスには容赦ないブーイング


(当然、今日は喉ががらがらです)


しかしアウェーの徳島サポはさらにすごい
最前列の一群・・・この寒いのに上半身ハダカ!!

選手たちは昇格のプレッシャーか前節の疲れが残っているのか
動きのキレがいまいちありません
普段見ているジュビロの試合とのスピードやレベルの違いを感じてしまいます

でも選手たちがとても一生懸命
献身的な、キモチの入ったプレイが見られます
サポーターの野次もほとんどなく応援もまとまっていて
きもちいい観戦となりました

結局、チャンスもほとんどなく試合は終了
0-0の引き分けです
ああ、残念~~


唯一あった決定的チャンスといえば・・・


ゴール前、カズが粘って粘って
絶好のパスをゴール前の城に送ったのですが
城ってば・・・
城ってば・・・



ドフリーの状態で・・・ 宇 宙 開 発 (涙)




ボールは非情にもゴールを飛び越えて見事な弧を描いて

一直線に空へ消えていきました・・・・・・・・・・・・・



せっかくの大先輩からの愛のパスを・・・



(試合後カズから「あれは入れなきゃいかんだろ!」とロッカーでシメられているに違いない(^^;)





ここで入れていたら伝説となったのに・・・(涙)
はずすか、アレを・・・



しかもあたしの目の前で・・・



そんなところが
アンタらしいよ、城彰二(笑)











試合終了後に
城くん本人からの引退発表がありました

久しぶりに聞く城くんの生(ナマ)声
やわらかい話し方の癒し系ボイス
もう二度とナマで聴くことはないかもしれない・・・と思いながらじっと耳を傾けました

インタによれば
引退はシーズン前から既に決めていたそうです

そんなところも彼らしい


「死ぬ気で頑張りますから絶対に優勝してJ1に行きましょう!」
よく言った!そのとおり!
君の闘いはまだ終っちゃいない、これからなんだ

インタビュー後に背番号9がピッチ内を一周
その間、敵味方の分け隔てなく
サポーターの皆に名前をコールされている城くんを見て
彼はこんなに皆に愛されていたんだ・・・と嬉しく誇らしく思いました


いまは丘を昇る坂の途中、あと二試合あるから
さよならとおつかれさまとありがとうはまだいいません
ゴールゲット!と応援を続けるのみです


紆余曲折あって「拾ってもらった」J2横浜FC

練習場もままならないようなこのチームで、彼はサッカーの楽しさを思い出し
筋力や跳力が衰えたぶん、経験と落ち着きとキープ力を身につけ
チームを創り上げること、チームのモチベイションを高めること
ひとつの目標に向かって皆で団結し邁進することの素晴らしさ
いろんなことを得たようです

それが引退の潔さ、いまと違うことをやりたいというキモチ
そして引退後の明確なビジョン(指導者)に
反映されているような気がします

選手として一流だった若い頃も素敵でしたが

キレを失うのとひきかえに
ひとりの人間としてより大きく強くなった今の城彰二は
ホンモノのマイヒーローです

ゴール裏の目の前に城くんがやってきました


「じょーしょーじ!」


いま、わたしがいまいちばん誇れる男の名前を
サポと一緒に手を振り上げて
声を限りに叫んできました

そしてくるりと背を向けて立ち去る背番号9に向かって
流れる涙をぬぐうことなく
わたしはもういちど、こらえきれずにひとりで叫びました


「じょーーーーー!」


おかしなもので

思わず出てしまった
あの時の自分の切羽詰った声が、今も耳に焼きついて離れないのです。






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