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刹那と永遠 - Moment and eternity -

・ふたつの千秋楽。






横浜FC応援旗「士魂」(さむらいだましい)。




J1リーグ昇格を決めたカズと城が
まるでカーテンコールのように

サポーターに向かって両手を高らかに上げている写真が一面に掲載された
スポーツ新聞を読みながら

私はまた泣いていた・・・

あの引退宣言以来
魂を三ツ沢に置いて来てしまったのだろうか


城彰二のことが頭から離れない


このブログのトップに掲載した
ゴール裏で振られる横浜FCのフラッグには


「士魂」(さむらいだましい)と書いてある


魂、と呼ぶにふさわしい熱さと激しさで
彼らは闘い、私は声援を送った

たぶんもう二度とこんなに熱く激しく切なく
アホみたいに
誰かを応援することはないだろう

城はいろんな色のユニフォームを着て
さまざまな世代の国の代表となりそのうちA代表に選出され
世界最高峰の戦い・W杯でチームの柱と名指しされ国境を越えて行った

しかしその大会では才能の片鱗は見せても、結果を出すことができなかった

裏切られた期待
なおかついままで持ち上げてきた反動で世間は彼を叩いた
彼を応援していたあの頃の私は、世界中を敵に回した気分だった

しかし彼は諦めなかった
W杯での悔しさをバネ(羽)にして
その後ゴールという結果を重ね、ついに彼は海を渡る

スペインリーグで二得点した朝のことは今でも鮮明に覚えている
私は駅に続く地下道を、理由もなく全速力で駆け抜けた
嬉しさのあまり走らずにはいられなかった

それは「ピュア」で優香の作った翼を手に走り始めた
沢渡徹さんの心境に似ていたのだと思う
心に翼が生えたのだ

だからその後の不憫な怪我でのドロップアウトや成績不振がなおのこと辛く
天国から地獄へ叩き落された気分だった


多分彼は、あそこで一度サッカー選手としたは「死んだ」のだ


お山が恋しいハイジのようにスペインへの思いを断ち切れず
どん底まで落ちた城彰二
しかし思うに彼自身がどこかで「それ」を望んでいたのだと思う
一度サッカー人生をリセットして、ゼロに戻りたかったんだと思う

デビュー時代にお世話になった人々の縁にたよって
横浜FCという小さなクラブチームに拾われて
生まれ変わった城彰二は

とびっきりの青空のユニフォームを着て
代表だった頃よりもっとサッカーを楽しんで、イイ顔で
わたしの前に力強く舞い戻ってきた


・・・って「キル」かよ(笑)


いろんな物事を繋げてそこから何かを見出すのが好きな
直感タイプのhakapyonであるが
彰二と堤さんの作品を重ねてみたのは意外にも初めてのことである

最後の最後に
ダイスキなふたりが繋がった偶然に感謝したい

「タンゴ・冬の終わりに」という芝居を最近みたのだが
この芝居に登場する「孔雀という存在」に共感を覚えた

闇にうずくまり、みにくい時期を乗り越えたものだけが
季節の終わりに刹那にみせる
絢爛たる美

その言葉どおりに

心にずっと飼っていた、切れ長の眼をした「孔雀」は
その引き際と生き様にエメラルドのラインを見せて


あと数日で飛んでいってしまう・・・


そのとき私は
「魂の住処」で何を思うのか
哀しい反面、楽しみでもある



2006年11月29日、渋谷・シアターコクーン
「タンゴ・冬の終わりに」千秋楽の数日後には


2006年12月2日、横浜・三ツ沢競技場
横浜FC・J2最終戦



「城彰二劇場」、千秋楽だ











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