・京都~新緑を愛でる旅~★京都・新緑を愛でる旅( 2004年4月29日~30日 一泊二日 )< 4/29(木) 一日目 > 新幹線で京都へ。 京都にはよく行くが、青春18切符を使っての過酷な鈍行列車での移動が多い。 今回の旅は新幹線なのでとても快適♪あっという間に京都に到着。 今回は友人Mちゃんと女二人旅。天気も良くて気分は上々(^ー^)。 近未来の要塞のような、趣味の悪い京都駅を見るたびに 「あ~、また来たぞ!京都!」とむんむんと鼻息が荒くなる。 地元でもないのに、ホームグラウンドに帰ってきたかのような懐かしさ。 お宿「布屋」に荷物を置いて、ますは観光。 ◎京都「絶景かな!」 ~知恩院・三門特別拝観~ GWの初日ということもあり、きっとめちゃめちゃ込んでいるんだろうな あ・・・と覚悟して行ったのだが、意外にも空いていた。 急な木造の階段を上ると、広い板の間のような空間があって、 仏像やおどろおどろしい銅像が何体が安置されていた。 赤と緑をふんだんに使った内装も凄い。豪華絢爛。ド迫力。 空想の動物らしきものも描かれている。 (隅の方に、誰かの名前や住所などが書かれた落書きもあった) 三門からは京都市内が一望。お殿様になった気分♪ 新緑も美しかった。 ◎はじめての「天茶」体験 ~祇園・お座敷てんぷら「おおさわ」~ 祇園、白川沿いのてんぷら屋さんで昼食。「天茶」をいただく。 お座敷に小さなカウンターのある、上品なお店だった。 「天茶」とは、てんぷらの上にお茶を注いで食べる、いわば「てんぷら茶漬け」。店の雰囲気と同じく、あっさりして上品な味わい。 最後に一保堂の「燻り番茶」が出てきたところにこだわりを感じる。 ◎緑の王国、和の心 ~大徳寺・高桐院~ バスで紫野方面に上がる。 途中、「バスターミナル」というところに立ち寄る。 たくさんのバスがどるるるっとエンジンを吹かしていた。 マレーシアのプトラバスターミナルを思い出す。 あそこは面白かったなあ。あのままバスに飛び乗って、ふらりと 国境を越えてみたかった。「深夜特急」のように。 高桐院の入り口で、外国のTV局?の方が取材のようなものをしていた。 日本の伝統文化の紹介なのだろうか。 私たちも中に入る。するといきなり緑の王国が私たちをお出迎え。 新緑がとても美しいエントランス。しばし撮影会。 お寺の雰囲気も良かった。静けさが漂い、気持ちいい風が吹いている。 有名なお庭の新緑も美しい。庭の緑をみながらMちゃんとくつろぐ。 ここの庭は紅葉で有名らしいが、新緑もそれに引けを取らない素晴らしさだ。 縁側に敷かれた毛氈が、庭の緑を引きたてている。 ◎ハイセンス空間 ~京都新国立美術館「色彩とファッション展」~ 色彩学校の先生からチケットを頂いた「色彩とファッション展」を観にいく。 シャネルやバレンシアガ、川久保玲など、テキストに登場するデザイナーの作品が実際に目の前にあるんだから、凄い! 他にも、授業で習ったクリノリンスタイルやバッスルスタイル(おしりが膨らんだドレス)のドレスなどが展示してあった。 各展示室はカラー別に色が統一されていた。 壁の色から展示してある服の色すべて。テーマカラー一色である。 黒い部屋や赤い部屋は、やはりあまり落ち着かない。 白い部屋の壁に映し出されていた、パイプオルガンの前で開催されたファッションショーが素敵だった。たぶん、ウエディングをテーマにしたショーなのだろう。パイフオルガンの荘厳さと、白を基調とした清楚なドレスのコラボが見事だ。 展示物もさることながら、この展示会を見にきていたギャラリーのファッショ ンセンスも凄かった。みんなかなりオシャレ。 う~ん、できる!と思わす唸るようなファッションから、一体そんな服何処で 売ってるですか!と肩をわし掴みしたくなるようなアバンギャルドなコスチュームまで・・・(きっと、手作りなのでしょう)。超個性的! 常設展も覗いてみた。 ルドンの絵があったのが嬉しかった。 「暗黒の世界」を経てたどり着いた、あのぼやんぼやんした、幸せ溢れる色彩感が好き。 ◎初夏の宵、ブルー・ドミナント ~青蓮院・夜間拝観~ hakayonの好きなお寺。いつも良い匂いのお香が焚かれている。 この日も門前から既になんともいえない芳香が漂っていた。 門前の楠は青々と繁っている。新緑のこの時期は、まさにこのお寺の旬だ。 あたりは薄暗く、まだ完全には日が落ちていない。 初夏の青い夕闇の中、新緑の庭を観賞。 ブルーのドミナントの中で見る庭の、なんともいえない清涼感。 完全に辺りが暗くなってからライティングされた景色とはまた一味違う。 そのうちに刻々と日が暮れてくる。庭の表情がそのたびに変わる。 早めの夜間拝観、いいなあ。得した気分。いいものを見させてもらった。 ◎木屋町・高瀬川沿い「チェントチェント」で夕食 当初予定していた京都芸術センターの「前田珈琲店」が貸しきりのため入店できないとのこと。ピーンチ!急遽、他のお店を探す。 何件か当たった結果、以前から気になっていた高瀬川沿いのイタリアン、「チェントチェント」に入る。 このお店が結構アタリだった。白を基調としたインテリア。蝋燭の照明。横目に高瀬川。ムード満点。料理も安くてボリュームがあり、美味しかった。 ◎お風呂に遅れる!とダッシュでお宿「布屋」に戻る お風呂の終了時間が迫り、hakapyonとMちゃんはダッシュ!でお宿へ帰る。 ご迷惑をかけたにもかかわらず、宿の主人は快く迎えてくださった。(素晴らしい!)檜のお風呂も気持ちよく、お部屋も「むしこまど」が付いた、シンプルな空間。TVなど、余計なものは何も置いてない。必要なものが、趣味よく配置されている。隅々までにご主人の美意識の高さとホスピタリティを感じた。 風呂から出て、ふかふかのお布団に入って・・・あっという間に意識が薄れた。 よく歩き、浴びるほどに緑を眺めた一日であった。 < 4月30日(金)二日目 > ◎宿「布屋」にて幸せな朝食 中庭の新緑を眺めながらの朝食。 土鍋で炊かれたご飯はぴかぴかのつやつやである。 お米一粒ひとつぶが「私を食べて!」と主張している。 ええ、ええ、食べてあげようじゃありませんか。 まるごと美味しく頂く。 白味噌の味噌汁、出し巻き卵、切干大根やきんぴら牛蒡。 どれも美味しいヘルシーで大満足の朝食である。 宿の価値は朝食でほぼ決まるといっても過言ではない。 そういう意味でも「布屋」は最高!(^0^) コストパフォーマンスも素晴らしいっ!! ここの泊まっちゃったら、もう他のお宿には泊まれません。 ◎宮廷人の「四季の雅」 ~桂離宮~ 電車→徒歩で桂離宮へ移動。途中、道に迷い、かなり歩く。 桂離宮は宮内庁へ申し込みをしないと拝観できない。 やんごとなき空間なのである。 hakapyonは事前に宮内庁にハガキを出し、そのやんごと空間に入るためのパスポートを手に入れていた。仕事や勉強はいいかげんなhakapyonだが、私的好奇心を充たすための準備は怠らない。 やんごと空間「桂離宮」はとんでもない広さであった。 歩いても歩いても、庭・・・ 新緑と霧島つつじの赤が鮮やかな対比をなして美しい。 四季をテーマにしたお茶室が素敵だった。 春の茶室はいたってシンプル。庭園の一番高いところ、つまり庭園の風景を一望できる場所にある。 春は花が咲き、ただでさえ自然が美しい季節だから、茶室はシンプルで良いのだそうだ。あくまでも庭の風景が主役。 季節の景色を愛でる風習の成せるワザ。 夏は農家風の素朴な作り。風が通って涼しそう。 川べりの土と山の土を混ぜてタタキを作るこだわりぶり。 (海のものと山のものの混ぜるのは縁起がよいのだそうだ。 陰陽のバランスからか?) 秋はやはり風景がテーマ。 柱をひとつ隔てるだけで、見える風景が劇的に変わる演出には驚いた。 左は草木の繁った「山」の風景。 右は海に見立てた池の広がった「海」の風景。 (あ、ここでも陰陽のバランス感覚が生きてますね) すべては計算されて作られてているのだそうな。 冬の茶室は見るからにクールな雰囲気。 藍染めの和紙がふすまに張ってあり、市松模様になっている。 寒い季節なので炉も長く切ってあって、炉の上には食事をあたためるための配膳台も備えてある。なんちゅー贅沢。 春は桜やつつじの花や新緑を眺め、 秋は池にお船を浮かべて観月会・・・。 季節の風景を愛する日本の宮廷人。 なんて優雅なんでしょう。 hakapyonもそんな別荘生活がしてみたいデス。 季節感を大切にし、美意識にまで昇華させる宮廷人の雅と、 職人の技が堪能できる「桂離宮」。 ぜひ後世に残して欲しい文化遺産のひとつです。 ◎たったひとつの願いごと ~鈴虫寺~ Mちゃんの強力なリクエストにより鈴虫寺へ。 なんでもこのお寺、たったひとつの願い事を必ずかなえてくれるというめちゃありがたいお寺なのだそうだ。 芸能人やTVなどでも取り上げられて、かなり有名なお寺らしい。 その人気の程は既に駅を降りた時点で判明。 メッカを目ざす巡礼者の如く、ガンダーラ(天竺)にお経をとりに行く三蔵法師の如く、老若男女そろって鈴虫寺に向かって歩いているのだ!! Mちゃんアンドhakapyon一行もその人波の中に入る。 否応が無く二人のテンションは盛り上がってまいりました!! 寺に続く階段を上ると、なにやらかわいいお地蔵さんがお出迎え。 お地蔵さんを横目に(実はこのお地蔵様が願いをかなえてくださる張本人であった!)寺の中に入ると、さらに人、人、人!! 大広間では、りんりん泣きつづける鈴虫くんと巡礼者の皆様を前に、お坊さんの説法ライブの真っ最中であった。 「キムタク」など若者にも受け入れられるキーワードを混ぜ込みつつ、楽しい説教が続く。最後にはお茶と鈴虫の粉入りのお菓子(←笑うところです)まで振るまわれる、「布屋」もビックリのホスピタリティである。 しかし、説法を聞きながら、交代制とはいえ、このお坊さん、一日に何ステージこなすんだろう・・・と罰当たりなことばかり考えてしまったhakapyonに、果たしてご利益はあるのだろうか? ◎マイナスイオン、満喫! ~松尾大社~ 鈴虫寺の近くにあった、松尾大社にもご参拝。 ここはかなり古くからある交通安全とお酒の神様なのだそうだ。 (交通安全とお酒?「飲んだら乗るな!」じゃないの?矛盾してない? という疑問はこの際目をつぶりましょう) 何故にお酒の神様?と思ったら、裏山から名水が流れ出ているらしい。 さっそくウラに廻っていると、小さな滝があり、マイナスイオンが満喫していた。気持ちイイ!境内のうだるような暑さとは別世界であった。 滝の近くには水のみ場があり、地元の方がポリタンクで水を汲んでいた。 hakapyonもさっそく飲む。 冷たくて気持ちいい。喉が渇いていたので美味しかった! (平凡な感想ですみません・・・(^^;ゞ) ◎京都の夏はコレでしょう! ~祇園「鍵善良房」のくずきり~ バスに乗って京都市外へ。 バスの中で親切な京都マダムに、おすすめスポットを紹介していただく。 上品で素敵な初老の奥様だった。ああいう風に年を重ねたいものだ。 昼食は何にしようかとあれこれ悩んだ結果、お昼とおやつを兼ねて 「くずきり」にする。 この日はとても暑かった。こんな時こそ、喉越しスッキリツルルンのくずきりでしょう!という訳で祇園の「鍵善良房」へGO! この店は初めて訪れたのだが・・・歴史を感じさせる欧風の内装がなかなか良い。店は結構込んでいた。暑いときにはくずきり、みんな考えることは同じなのね。 hakapyon達は奥の離れに通された。ここは先ほどとうって変わって純和風。 畳敷きの部屋に靴を脱いで入る。 メニューが少ないので当たり前だが・・・客がみなくずきりをすすってた。 hakapyonは黒みつ、Mちゃんは白みつを注文。 両方味わったが、黒の方が濃厚、白はスッキリ系。どちらも美味しい。 かなり量があったが、あっと今につるつると平らげてしまった。 ◎お土産購入~宿へ戻る~帰路 先ほどのマダムご推薦の手ぬぐい屋(ユニークな絵柄の手ぬぐいや小物がたくさんありました!スキーをする舞妓さんの絵柄とか。名前失念)京小物、雑貨、土産のポストカードなどを見ているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまった。 京都、お寺もいいけど、雑貨屋や喫茶店を巡るだけでも楽しいかも。 東京ほど広くなく、ハイセンスな店が点在している。 和風テイストが多いのがhakapyn好み。 お宿に戻って荷物をピックアップし、ご主人夫婦にご挨拶。 お二人とも旅行好きらしく、話に花がさく。 きっとご自身の経験から、旅先の宿の理想のようなものがきちんと描かれているだろう。志の高いお宿でした。 その後、京都駅でお土産と夕食を買い込む。 関西に来て、忘れてはいけないのが「551蓬莱の豚マン」! (肉まんではない、豚マンなのだ!←強調) 関西方面でしか販売していない、幻の逸品である。 磐田で寂しく?お留守番をしている、だんな様のお土産とする。 京都。何度来ても魅力の尽きない、懐の深い街である。 帰りの新幹線の中で「今度は何時来ようかな」と既に旅行計画を練っていた 京都フリーク・hakapyonなのであった・・・。 (完) ジャンル別一覧
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