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刹那と永遠 - Moment and eternity -

刹那と永遠 - Moment and eternity -

・2006甲府「桜座ふたたび」


haka&kun様 甲斐路の旅(6/24~6/25 甲府)





★一日目 6/24(土)★




静岡から特急「ふじかわ」に乗って
ふたたび訪れましたよ!甲府盆地!!

今回のメインイベントは「桜座再訪問」
田中泯さんの舞踏鑑賞ならびに桜座スクエア編集長T様との再会です

甲府駅にてkun様と待ち合わせ
久しぶりにお会いするkun様ってば
あいかわらずカッコヨシでオットコマエでイイオンナ♪

まずはkun様の愛車で「山梨文学博物館」へ

この博物館がこれまたリッパな建物で・・・
シャンデリアがでろり~んとぶら下がっておりましたよ

最初に作家・辻邦夫さんの企画展をじっくり見学

この作家さんのことはあまり知りませんでしたが
すんごい量のお仕事をこなしていらっしゃいますなあ~
展示物の量もすごかったです

ちょっとくせのある読みやすい字のナマ原稿や
昔の本のオシャレな装丁をkun様と眺め
蔵書だらけの辻さんの書斎の写真を見ながら
「きちんと分類されて京極堂みたいだあ」「これ絶対床抜けるわ」などと
チームhakapyonならではの会話を楽しむ(笑)

次は常設展
こちらも樋口一葉、井伏鱒二から林真理子まで
山梨県ゆかりの文学者がわんさか登場!!

気候もよく自然があふれ東京からもほどよく近い
山梨というところは文学者を育てるのに適した土壌だったのでしょうかねえ

そしていとしの(笑)太宰はんコーナー発見♪
ナマ原稿が展示してあったけど・・・おおお、原稿用紙のワクはみだしてまっせ(^^;
性格でとるのう

ちなみにkun様のアイドル・龍さまこと芥川龍之介さまのナマ原稿もありましたが
こちらはきっちりとした線の細い字が原稿用紙のマスの中に綺麗にはまっておりました
性格でとるのう






夕刻、温泉ホテルに荷物を置いて
目指すは桜座・いざ出陣!!(オンナ兵士・2名)

一ヶ月ぶりに訪れた桜座
舞台に併設されたレストラン「キャラバンサライ」の
手打ちパスタで腹ごしらえ

カウンターや調度のほとんどが木で作られた
「キャラバンサライ」のウッディーな雰囲気、好きだな~^^
前回来たときからステキだなあと気になっていたのよ

開演を控えて「キャラバンサライ」はほぼ満員
店の片隅で泯さんの村で作ったダイコンなどの野菜が売っていたり(美味しそうでした!)
浴衣を着た男女がいたり
すんごく面白い光景(笑)

開演を待ちながら飲み食いするお客さまたちの
わくわくした気持ちで満ちた空間
なんともいえない華やいだ雰囲気がイイ

そんな中で
今回の旅のターゲットその1(笑)
「桜座スクエア」T編集長とご対面~!!

開演前にすでにひとしきり盛り上がる
haka&kunそして編集長


「今回の舞台は前回とは全然様子が違ってますよ~」


な、なぬ!?
一体どんな空間になっているのやら

と期待に胸を躍らせつつ
劇場の中に入ってみると・・・


・・・雨漏りしてます(笑)


ぽたーん、ぽたーんと
継続的に
天井から洗面器の中に水滴が落ちております

別に外は雨が降っていたわけではないので
この雨漏りは
人工的に作ったものです
舞台装置です

その雨漏り音がメトロノームのように
淡々とリズムを刻む中

舞台の全体の様子が見えてきました

舞台には藁が敷いてあります
一ヶ月前には堤さんと泯さんが対談していたあの土間が
黄金色の空間に変化しています

黒壁や黒布、黒い梁と黒い背景に藁の黄金色が映えています

右奥には藁の小山ができております
その手前の藁の中に雨漏り受けの洗面器がおいてあります

左奥から中央手前に向かって木の橋がかけられています
橋の奥手には
見事に仕上げられた大津研きの漆黒の壁があります
(後で気づいたのですが、藁の小山の奥にもこの大津研きの壁が立ててありました)

橋の四隅には石が置かれ
橋の手前にかぶさるようにわさっと木が生えています

一見、柳が植えてあるように見えましたが
よく見ると竹が数本括られて
上からつるされています

よくある農村の風景(といってもあまりナマでみる機会はないけど)が
目の前に広がっていました

舞台の片隅に、何が動くもの発見

あらあら田中泯さん
ちょっと見ない間に色が真白くヒゲが長くなっちゃって


って違うよそりゃヤギだよ

つーか
ヤギ(本物)かよおおおおおお!?

何度観ても間違いなく・・・本物
首を縄でくくられたカワイイヤギさんがおりまする

ダッシュ村に八木橋くん
「村に在る」にヤギさん

農村にヤギは必需品なのでありましょうか

田中泯&ヤギ
これから目の前で繰り広げられる夢の共演・すてきなコラボに
haka&kunが心を躍らせているうちに

暗闇の中から
今度こそホンモノの
田中泯さんらしきものがうごめきながら登場してまいりました

いやあホントに「らしきもの」ってカンジ
人間の動きじゃないよアレ
「気配」がざわざわうごめいているような舞踏

グロテスクでもあり
滑らかでもあり
とんでもない柔軟性なおかつバランスもあり

昔読んだホラー漫画に(「エコエコアザラク」かな?失念)
「悪霊が取り付くと体が異常に柔軟になり人間業ではできないポーズがとれるようになる」
というなんだかようわからないくだりがあったのだが
まさにあんな雰囲気

(確か黒井ミサがアタマの上で両足を組むヨガのようなポーズをしていた・・・大真面目な顔で(笑))

暗闇に顔と手が浮いているような様は「ボレロ」調
雨漏りのぽつーんぽつーんが演出する静けさは
ニジンスキーの「牧神の午後」テイスト
なんだかバレエっぽい

半月型に形作られたイエローイッシュな照明は
月の光が冴える夜を思わせる

泯さんの踊りを見ながら

「月下の狂人、農村を踊る」

とわけのわからぬサブタイトルを付けてみる

音楽は一切なし
聴こえるのは雨漏りの規則的な「ぽたーん、ぽたーん」のみ
その音がさらに静寂感を増している

ヤギさんが時々足を振り上げたり
きょとんとした顔で泯さんの踊りを眺めている
一体何を考えているのやら

泯さんもよく見りゃよつんばい
片足を振り上げて、指がそろって手元が丸まってる


(なんでこんな体制で倒れないんだこのひとは(^^;
・・それは筋力があってバランスがよくて軸がぶれていないから)


あれは偶蹄類(いわゆる家畜系)の足?


ミンヤギさんでしょうか??


柳の木のような竹の葉と戯れてみたり
橋の隅においてある石を背中に乗せて(笑)そのまま歩き
突然どすん!と落としてみたり

敷き詰められた藁をかき集めて抱えつつ
「ああ・・・気持ちええ」的な恍惚の表情を浮かべてみたり

ハイジの如く藁のベットで寝てみたり
突然おおきく腕をふって激しく動いてみたり(←前兆がまったくないから驚くわあ)

次に何すんだこのヒト?的な好奇心が刺激されて
すでにhakapyonは月下の狂人の動きに釘づけ

踊りもスゴイが表情もスゴイ
ムンクの「叫び」みたいな顔して踊ってる(^^;
日常生活においてはまず見られないような
激しくゆがんだ表情に
どきどきする

なかでもいちばんおったまげな表情をみせた場面

突然、今まで上から射していた照明が
下方向から当たりはじめる
それを見てがーん!こんりゃたまげたな表情を見せる泯さん

おおお・・・日が昇る
月は沈んで夜が明ける

月下の狂人は朝が来る前に
ヤギさん以外は誰も知らない、この闇の農村から消えねばならない
太陽の下の農民たちに藁の劇場を明け渡さなければならない

などと勝手にストーリーを描く
妄想力豊かなhakapyn

(実は後になってこの解釈はまったくとんちんかんなものだったと判明)


最後に劇を通じてずっと規則的に音を打っていた
雨漏りメトロノームに泯さんが気づき
藁を掻き分けてその音のありかを探し、探し、見つけ
さっと洗面器をその場所からはずす

刹那、ほんとうの静寂
「無」が広がる


・・・ドキドキした







はじめてみる種類の舞踏
泯さんの「精」や「気配」がうごめき踊っているような
人間離れした関節を感じさせない
うねりのある動き

内容はワケワカランだけど(^^;
ただ単純に美しく面白かった

舞踏の後は
コップに冷酒注いで
泯さん&観客と座談会

観客と同じ目の高さで語る泯さん
あたりまえだけど
踊っている時と表情が違う、やわらかい(でもどこか厳しい)

舞台装置を担当した建築家の方や
大津研きを仕上げた職人さんと
泯さんならびに観客がざっくばらんに語らいます

さっきまで泯さんが踊っていた藁の舞台に降りてみました
舞踏中は遠目でよくわからなかったけど・・・大津研きの壁の美しいこと!!

大津研きを「泥団子」に例え
「泥をこねててかてかに磨いて・・・泥団子の原理やね^^」としきりに関心するkun様

美しく黒光りする泥団子を前に
「一体コレいくらくらいするんだろうねえ・・・」とため息をつくhaka&kun様

舞踏の後は「キャラバンサライ」に場所を移して
T編集長ならびにhaka&kunでビールを飲む

このときにhakapyonはkun様に
先ほどのワケワカラン月下の狂人の農作業ダンスの話をする


haka「あの照明が下から当たっていたのは・・・朝日ですよね?」

kun「夕日じゃないの?」


おおおおお!
もうここで解釈が違うぜ!泯ダンス!?

そりゃそ~だ
あれは「ある農民の一日の農作業ダンス」と考えれば
夕日が沈んで物語が終る流れでファイナルアンサー

となるとあの場面で泯さんが
すんげーおったまげな表情をしたのは
「三丁目の夕日」のような美しい夕日が目の前に広がっていて
カンドーしたからかもしれないし

その燃えるような赤さに恐怖を覚えて
コエエエエってなったのかもしれないし

「げげ!もう日が沈んじゃうワケ?やばいよまだ作業残ってるって!?」と
あせっていたのかもしれない(←いやコレはねえだろ)

KERAさんのおっしゃるとおり
絵画やダンスを見て判ろうとする必要はないのかもしれない

泯ダンスには幅がある
受け手が感じたありのままを
幅の中で自由に受け取ればいいのだ

そのとき泯ダンスに魅せられ、心踊らされたことに間違いはないのだから





甲府の夜は途方もなく長い

その後、ワレワレ桜座スペシャル取材班3名は(←誰がだ(^^;)
河岸を変えて桜座近くの某居酒屋にて

突然、挑みかかってきた
キャラの濃い乱入者をいなしつつ(笑)

午前三時まで飲み食いし、熱く語らい続けたのであった・・・






続く。





※T編集長!甲府では本当にありがとうございました^^

桜座の今後の活躍・・そして某バンドの復活ライブ、期待しております(笑)






★二日目 6/25(日)★


haka&kun様甲府の旅、二日目

前日、三時まで飲んだ割には
元気なhakapyon

温泉につかり朝風呂を満喫し

風呂場においてあったもみもみマッサージ椅子で
朝から「カイカン・・・」を覚える

本日目指すは「武田神社」
朝食をたらふく食べていざ出陣!(懲りない女兵士・2名)

市内から神社に向かってまっすぐに伸びる参道を登って
武田神社にたどり着きました

ここはもともと武田信玄の館があった場所です
お館様のお館跡です

その上にそのまま神社を建てたそうな

悲劇の嫡男・武田太郎義信様に思いをめぐらせつつ
お土産屋さんを横目にお堀を渡り
鳥居に設置してあった輪くぐりさんを規定どおりくぐり
本殿に参拝し
宝物館に向かうわれわれ桜座スペシャル取材班2名(←ひとり減ってますがな)

宝物殿はまさに宝の山!!
武田家に伝わる赤い鎧や山本カンスケの青い鎧
一文字の刀、弓矢、風林火山の旗など
武田家にゆかりのある家宝がびろり~んと展示されておりました

しかもっ!
歴史に強いkun様が宝物について解説をしてくださるのですよおお

例えば、展示されている矢をざっと見て


kun「鏑矢(かぶらや)はないの?」

haka「・・・鏑矢って何ですか?」等等


歴史好きのhakapyonにはkun様のひとことひとことがツボ!
たまらん!!

楽しさ二倍、にば~いでした!(^▽^)


武田神社を後にそれぞれの帰路に着く
われわれ桜座スペシャ(略)
haka&kun様

しかし!
何がきっかけだったか忘れましたが
最後の最後に
「チームhakapyon」メンバーの血が滾り

hakapyonの電車の時間までのわずかな間に
甲府駅のコーヒーショップにて

堤真一(ここだけの話)ぶっちゃけトーク大会が始まってしまったのでありました・・・(笑)

いんやあ
面白かったっすよ
ぶっちゃけトーク・・・


できることならもっともっとお話していたかったです、kun様!!


なんとなく思ってkun様に送った言葉
「私たちは近いうちに逢えるような気がします」


その言葉どおりになった
5月8日、甲府桜座の夜

そして6月24日
桜座ふたたびの夜

kun様には両日ともに
何から何まで、たいへんお世話になりました

この縁に感謝します^^
本当にありがとうございました!!



「チームhakapyon」で
また、いきましょ♪




追伸 : 信玄餅、美味しかったです^^♪
 






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