「問題の教師」
残暑ニマケルナ!ガンバレ、ワタシ!hakapyonの寝不足劇場(???)■本日の上映作品:「問題の教師」横浜の放送ライブラリーで第一話だけ見てその衝撃的な内容が気になっていた本編であるどこにでもいそうな真面目な教員若き堤真一扮する村岡教諭の闇を描いた問題作!!(・・・ちょっと大げさかしら^^;ゞ)*いやはや衝撃的でございました衝撃のあまり村岡先生が夢にまで登場なさいました(もちろんセーターはパンツにきっちりイン!)村岡教諭の手にしていた名簿は「昭和63年度」のものかなり昔の作品です主人公である中学校の社会科教諭・村岡を演じる若き日の堤真一ちょっと線が細めのビジュアルは最強白いシャツを着て黒のセーターをグレイのパンツにインした村岡先生のスタイルの良さにホレボレステンカラーのコートを着てバックを背負い自転車で颯爽と国会議事堂の見える街を走るお姿にホレボレ体操着姿で(しかも短パン!^~^)サッカーボールとじゃれる細く長いおみ脚にもホレボレボレ^^何をやってもあまりにステキなので時代を感じさせるもみ上げ短めのテクノカット風な髪型とナンパのときにかけていたどでかいサングラスも許容範囲で許しちゃる(^^;もし、こんなステキな先生が学校に居たらバレンタインはチョコレート山の如しに違いないしかしそんな一見爽やか青年村岡教諭には日記代わりに毎日自分をビデオで撮影しその日に起こったことをカメラに向かって話したり(←やってることはこのブログとそう変わらないかも)ビデオの趣味仲間と一緒に裏ビデオを製作する(←これはさすがにヤバイ^^;)などなど隠された闇の部分があったのだ・・・おまけに虚言癖のある女生徒にいいよられこの女生徒を巡るクラスのイジメ問題が勃発しさらにそれを納めようとしてクラスの生徒に暴力を奮ったことで生徒から総スカンを食らう問題はクラスの中だけではない職員室では女性教諭の転勤を巡って当人の意図に関係なく組合と管理者サイドが討論をしているというきな臭い雰囲気学校内のどこにも自分の居場所を見つけられない村岡教諭ある日彼の安全な居場所は校内の廊下だけだということに気付くその時彼は自分の孤独な立場を痛感したさらにどんな時でも彼の心は天使と悪魔のささやきによって振り子のように揺れている「教師は聖職だ」「生徒に尊敬されるべき特別な存在だ」という正論VS「教師だって人間だ、はめをはずしたっていいじゃない」という本音「いい教師」を目指していた村岡教諭にはこのふたつの顔を演じわける程「大人」になることができない彼に降りかかるさまざまな問題が純で素朴な青年教師をダークサイドに落としていくだんだん壊れていく村岡教諭が怖い・・・しかも悪に染まれば染まるほど生き生きしていくのがなお怖い・・・センセー眼がいっちゃってるよーもどってこーい(^^;最初は「善」から「悪」への転落、という意味で「恋におちたら」の鈴木島男を思い出したがそのうちいやいやこれは「悪」ではない「狂」だ、ということに気が付き妄想に取り付かれたタクシー運転手「タクシードライバー」のトラビスを連想した*さらに考えさせれるのはこれらの問題は村岡教諭だけではなくて「先生」と呼ばれ教壇に立つ方々全てに起りえることなんだよね・・・小学校の卒業文集に「学校の先生になりたい」と書いたhakapyon残念ながらその夢は成長とともに萎んでいったのだが縁あってつい最近色彩検定の講師をやったとき自分より年上の生徒さんから「先生!」と呼ばれて嬉し、恥ずかしかった「先生」とは先に生きている人あるいは生きる先にいる人その響きのよさにかかるプレッシャーは相当なもの皆の前に立って時間内で授業を済ませ間違ったことを教えてはいけないという責任感そして学校の外でも道徳的な模範的な姿勢を求められ教壇を降りても「先生」という役からは降りられないそのうえ学校の先生は生徒の評価、生活指導、進路相談、時には家庭問題にまで首を突っ込まなくてはいけないのであるああ、なんてヘビイな職業なんだあ、とこのドラマを見てあらためて思った実際に教職を生業として日々、多感で繊細な子供たちと向き合っている先生方の苦労はいかばかりだろうか最近は各学校に専任の「スクールカウンセラー」を置いているという話を聞いた教師の生徒に対する接し方も昔に比べるとデリケートになっていると聞くhakapyonが子供の頃は男も女もボコボコ殴られまくり男性教諭に尻たたかれまくり(←セクハラだ^^;)だったのだが今ではそんなことやったら大問題になるかもしれない(^^;リンクさせていただいているでかぷりさんの日記で現在の学校現場での状況を読ませていただく限り学校での問題はまだまだ尽きないようだ学校内暴力問題、いじめ問題など昔ほど問題が表面化しない分生徒ひとりひとりが心の奥に抱え込むようになっているのかもしれない(・・・と京極堂が言っていた^^;)*正義感の強い女教師・高木美保さん(眉の太さが昔の化粧だ^^;)背徳の女教師・佐藤友美さん(めちゃ色っぽい!堤さんと年上女優とのからみはやはりイイ^^)校長・佐藤慶さん(メガネがイカすぜ)したたかな女教師・樹木希林さん(堤さんとの共演多いな)エロ医者・名古屋章さん(なんとなく暑苦しい^^;)などなど個性豊かな共演陣を脇に廻し村岡教諭こと堤真一の狂気へひた走る演技が素晴らしい!!村岡教諭の悩み苦しみやるせなさが見ているこちらにまで伝わってきて居たたまれなくなってしまいました生徒皆から総スカンくって教室を追い出され職員室でぽつねんとしてる姿や自分を痛めつけるように数人からボコボコに殴られる姿はもーかわいそうで見てらんない(--;堕ちるところまで堕ちると人は解放されるものなのだろうか不幸のズンドコ状態から躁状態になってハイ上がろうとする村岡教諭は「迷う」ことを放棄する生徒に爽やかな笑顔を見せ今まで以上に厳しく指導し模範的な教師の仮面を被り仮面の下で自分の中に潜む闇と狂気を拡大させていく真夜中に「八つ墓村」の「たたりじゃ~」のばあさんのように撮影用ライトをふたつ頭上に掲げて学校内をビデオカメラで撮影する村岡教諭しまいにはビデオカメラ持って「うわあおおおおお!」と叫びながら廊下や体育館を疾走する始末そのお姿はまさに狂気以外の何物でもなくああ堤真一よ貴方はここでもまた叫んで走っていたのですね(^^;*結局村岡教諭の暴走は止められなかった行き着くところまで行ってしまった後彼は呆けた顔で教師着任時に撮った自分のビデオを引っ張りだして眺める希望に満ち初々しい表情でビデオ画面の彼は言う「いい教師になります」その言葉に涙する村岡うわあこりゃなんと救いのないヘビイな物語なのだ演じる方もさぞかしヘビイだったんだろうなあ・・・と重く、哀しい気分になっていたのだが最後の最後に「救い」があったのが嬉しかった^^ここ数週間で若い頃の堤さんのお仕事をたくさん拝見させていただいたが昔から既に輝いていたなんとなく哀しそうな眼と繊細さは保持しながらも線の細さが消えだんだんと逞しく、優しく、おおきくなっているように見えた出演される作品も社会性と批判性と情感に富んでいて考えさせれられる見ごたえのある作品ばかりだった若い頃にこれだけ地に足のついた確かな仕事をこなしたからこそ今の「軽み」と「真の花」があるのだなあとひとり感慨深く思うhakapyonであった※ おまけ ※村岡教諭ホレボレシリーズダメ押しはカラオケでの「乾杯」熱唱キーはともかく(^^;なかなかステキな歌声ではないですか!^0^