「パラサイト~半地下の家族~」観てきました。ポン・ジュノ監督の映画を観るのは「殺人の追憶」以来だけど…相変わらず、凄かった。
以下、ネタバレ感想。
あのお屋敷、事故物件にも程があるwww
事件後の描写が長すぎたのだけが残念。
息子が屋敷のモールス信号に気づいたあの場面で終わってほしかったな。(ガンホが地下に潜入する流れは説明しなくても充分伝わる)息子の叶いそうにない計画は演出で上手く表現してさ。
雨の勢いとか音楽の付け方とか臭ってきそうなリアルな画は黒澤映画を彷彿させる。高台の豪邸、それを見上げる低地のスラムは「天国と地獄」の構図。
あれだけダメージ食らって死んでないんかいw的な主人公の頑丈さと修羅場後のすっきり感、そして物語のとんでもない余韻は「タクシー・ドライバー」も思い出したなあ。
しかし。同じ格差社会、資本主義社会の底辺ともいえる貧困家族を描いても、ウエッティーでじわじわ悲しくリリカルな「万引き家族」と、大雨降ってもどこかカラッとしていて残酷な「半地下の家族」…このテイストの違いといったら。優れた映画にはお国柄が出るね。
脚本、映像、音楽良し。ただし後味悪し(笑)。役者さんもみんなハマってました。久しぶりに見るソン・ガンホ兄はやはり良い。「ソン・ガンホ出演作にハズレ無し」の法則はここでも健在。「万引き家族」の安藤サクラみたいな雰囲気の長女ジェシカも魅力的でした。