12月22日のこと東京市場の豚価は、税抜で384円をつけました。これは異常安です。ちなみに政府と生産者で積み立てている肉豚価格安定基金によれば、生産コストにみあう安定価格はkg@490円となっています。それを100円下回ったわけです。
数にして全国で77000頭出荷されており、これは近年では少なくない数でちょっと供給過多といえます。が、それにしても価格が低すぎる。慣例では、まだ需要期です。外食はじめマーケットが停滞し縮小しているということなのでしょう。
ちなみにチキンについても、従来はクリスマス・お正月にむけて、高騰していくイメージがありましたが、今年はそんなこともありません。鈍~く価格が上下して結局停滞したまま終わりそうです。
これでは一般畜産家がどんなに経営を切りつめて、しのぐことができても、将来性を見出していくことはできないでしょう。いま畜産家は史上最高値の餌をつかって、史上希にみる低価格販売を強いられています。もちろんこれは全国全世界の全産業で起きてる経済危機のひとつでしかないのでしょうが、大変な時代になってしまいました。
最近、若者や企業を農に参入させようとする政策を目にしますが、既存生産者が生きていくのに精一杯で、脱落しかけている産業であることをどう考えているのか、不思議なことです。個別保証を良しとはいいきり難いですが、やはり既存業者が幸せに暮らしていることが、大前提であるべきでしょう。
Last updated
2008.12.23 11:14:07
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