2008/11/29(土)01:50
世界一の晩餐
ここ一週間ずっと雪が降り続いています。本格的な積雪となった先週の金曜日には早速、そりに乗った女の子とそれを引っ張るお父さんを発見。ほのぼのとした気持ちになりました。
朝8時過ぎの太陽です。今朝は霧深かったのですが、お昼にはすっかりと晴れ渡っていました。水曜日にはついに郊外ではオーロラが見えたようですが、今夜はひょっとしたらと期待しています。
12時半、沈もうとしつつある太陽を背にすると、こんなに足長になりました。
さて、先週末はまーさんの弟もーさんとその彼女あーさんが遊びに来てくれました。ちょうど二人を歓迎するタイミングで雪が降り始めたので、二人は北国ライフを満喫してくれましたようです。
さて、スウェーデン北部の名物といえば、世界一臭い食べ物として名高い、ニシンの発酵缶詰、surströmming(スールストロミング)。本来は夏に食べるものなのですが、今回、知人ご家族が私のたっての願いを実現すべく、雪の中スールストロミングの夕べを催してくださいました。もーさん、あーさんも一緒に4人で雪景色の中未知の食卓へ。
屋内で缶を開けると恐ろしいことになるため、屋外で開けるのが習慣となっているこの缶詰。残念ながら空ける瞬間の音と臭いを見聞き逃してしまったのですが、その直後、嗅がせてもらいました。感想は…これまで噂には聞いてきましたが、こんなこの世のものとは思えないすごい臭いのものが食べ物なのと思うほど臭い。
開封後、役目を成し遂げ汁だけになってもなお、凛々しい姿の缶詰達。
室内に入りお皿に盛られると、開けた直後のような強烈な臭いはなくなりました。なんといっても汁が臭いの決め手だそうです。
スールストロミングの伝統的な食べ方:
tunnbröd(トゥンブロード)という薄く硬い白パンの上にバターを塗り、その上にじゃがいも、スールストロミング、トマト、赤玉ねぎ、チーズ、そしてお好みでサワークリーム(臭いがマイルドになるそう)をトッピングして食べます。この際、スールストロミングを細かく切るのがポイント。大きめに切ると、味が強くなるそうです。
私もどきどきしつつつトッピングを開始。
さて、肝心の味はというと、生臭さ、塩辛さは強いものの、意外と美味しい。はじめの一切れは特に美味しく味わうことができました。
ただ、計三切れたべたのですが、二切れ目以降はおなかが人生初めての味に驚いたのか、だんだんしんどくなっていきました。スールストロミング初体験のほかの三人は、あーさんは私と同様の感想でしたが、他の二人は「一切れは食べました。よい経験になりました」とのことでした。スールストロミングベテラン曰く、「次の日ゲップをするとまた今夜の余韻を楽しむことができる」そうです。結局次の日ゲップせずに一日が過ぎてしまいましたが、次回がもしあればそのときは、次の日まで余韻を楽しもうと思います。
ちなみに、一年寝かせたスールストロミングは塩気が少し抜け甘みが増すそうです。
本当に、よい経験をさせていただきました。