安定
株価も為替も"不安定だからダメ"とされることが多いように思います。株価が下がるからダメで、株価が下がる要因のひとつがドル安やユーロ安だから円高はダメというのであれば理解できますが、こういう言い方はメディアに登場する識者はほとんどしません(笑)。安定するのが理想であれば究極は固定価格です。ドル円は100円で一年間動かず、株価も日経平均9,000円で一年間動かずが理想ということになります。これが理想なんて誰も思っていませんよね。ドル円はさておき(円安希望の人や企業も円高希望の人や企業も入り混じっているので)、株価のほうは日経平均が2万、3万になっても誰も困る人はいません。せいぜい株を買えずにバブルに乗り遅れた人ぐらいでしょう。もうひとつは"変動が大きいからダメ"という表現です。こちらも変動さえ小さければ日経平均がこれから3年かけてゆっくり下落して4,000円になってもそれは"ゆっくりだから良い"、逆に急に上昇して年末12,000円になれば"変動が大きいからダメ"ということになってしまいます。今年の日経平均は半年で14,000円から7,000円までの半値になったわけですが、これがゆっくりなら良かったということになります。しかしもし14,000円からダラダラ2年ぐらいかけて7,000円にまで落ちたなら"湯でガエル"と同じで下がったという実感がそれほどでもないはずです。そうすると株を買って損したって人がもっと多くなるようにも思います。私は変化が急だろうとなんだろうと"株価が上がればそれで良し"、"為替はどっちでもいいけど株価が上がるほうに働くならそっちで良い"としか思っていません。でもなぜかこういうように言う人はあまりいないようです(笑)(追)ちょっと乱暴ですが、力ずくだろうと何だろうと株価が上昇すれば景気はよくなると思っています。なぜなら絵に描いた餅で安心する企業や消費者がほとんどなので、企業はそれで事業拡大することを考えるかもしれません。また消費者の購買意欲も増すことでしょう。こういうのをバブルって言うのかもしれませんが、株価が上がれば企業業績も上向くことになると思うのです。だから"株価対策"っていうのは重要なのだと思っています。そんなのおかしい、企業業績が良くなるから株価も上がるであり、業績が悪いから下がるのだって反論がいっぱいありそうですが、あくまで私はそう思っているということで(笑)ちなみにこの論理でいけば、現在散々悪者扱いされている投資銀行やヘッジファンドのマネーゲームのおかげで今まで良い思いをしてきたのだととも言えます。ただし、世界規模の賭場であまりにも大きく張りすぎてしまったためにバブルがはじけてしまったというのはありますが。だからといって今度はこれらをぜ~んぶ悪者にするのもちょっとねえって思うのです。