2007/12/27(木)09:53
顔じゅう湿潤療法
「かさぶた」は味方なのか敵なのか。
医療機関でニキビ痕治療を行っている際に、漠然とこのような疑問を持ちつつもまあいっかとそのまま忘れていたのですが、ここに来てオレの妹急上昇なのです。
などと書くと、坂上香織「レースのカーディガン」とか、麻田華子が旧友の知り合いだったとか、仲村知夏の本名は仲村渠睦子(ナカンダカリチカコ)だったとか鮮明に思い出して続きを書きたくなるのですが、これではニキビ痕の瘢痕という趣旨からだいぶ外れるので、断腸の思いでやめることにします。
本題に戻しまして、昔からかさぶたについては
「これは傷が治っている証拠。はがしちゃいけません。」
と言われてきたので、魚を食べると頭にいいのさくらいに当然のことと認識していました。
ところが、この常識は常識であると同時に真実なのか?という気持ちで胸がいっぱい、それは何ゆえか。
本題はまさにこれです。
初めてそのかさぶた神話が揺らいだのは、2002年、レーザー+縫合をしたときです。
それは、最大500円玉大の面積をレーザーでギッタギタのメッタメタにし、顔に返り血を浴びる凄まじさでした。
ですから、その後のかさぶたの規模もおおよその察しがつくことと思います。
最初はお医者さんもはがさない方向で治療を進めていました。
私もなんの疑問も抱きませんでしたが、どうも経過が思わしくないのです。
ちったぁマシになってるはずなのに、かさぶたとかさぶたに出口を阻まれた角栓どものせいでパリダカのコースみたいな肌になってるんですよ。
これじゃ痛い思いをした甲斐がまるでありゃしねえ。
それを見たお医者さんは、
「あー、角栓も詰まるし、かさぶたはないほうがいいな。」
ということで急遽かさぶたを剥がし、新たなかさぶたの形成がなされないほどにゲンタシン軟膏をゴテゴテつける方向にシフトチェンジを試みました。
すると、ようやく多少の改善が表れ始めたわけです。
このことで、かさぶたってのは「必ずしも、肌を早くきれいに元通りにするものではありえない」ということをなんとなく感じたのです。
その後かさぶた神話崩壊のことなどすっかり忘れ、自宅TCAへと移ります。
それでも、施術前よりは確実にマシにはなるものの気になる点が拭えないままに続けていました。
TCAによる腫れではあろうが「あのパンパンに張ってたのが続けばもっといい結果なんだが、どうにかならんか。」ということです。
ここに来ていきなり原点に返りますが、ニキビは尋常性挫創という皮膚病、すなわちニキビ痕の凸凹はいわば「病気の後遺症の傷跡」です。
ならば「傷跡」を「傷」の時点に戻して、もっといい結果になるように考えてみればいいわけです。
そこで、母がキズパワーパッドで早くきれいにケガが治ったと言っていたことを思い出し、ちょっと調べてみました。
すると6~7年前から「湿潤療法(うるおい療法、閉鎖療法)」というのが広がりつつあって、肌が傷を治しやすい環境を作るものだという内容が色々と出てきました。
一言で言えば、夏井先生ラヴということです。
湿潤療法の概要としては「傷は乾かさない」「消毒しない」「かさぶたを作らない」。
「かさぶたを作らない」で「傷をきれいに治す」。
って、返り血浴びたあの時思ったやつ、そのままじゃないか!
やっぱり私は正しかった!I won!I was right!Oh yes!とかブラウザの前で発情期のような興奮ぶりでした。
でもまー実際かなり長いこと忘れてたことなのであまり偉そうに言えませんけど、なんとなく体で感じていたことがどうやら正しかったようでなんだか猛烈に嬉しくなりました。
というか、キズパワーパッドの発売は2004年なんだからもっと早く気付いて然るべきなんですがね。
でも過去の不勉強を悔いても仕方ないので、「TCA+FGF+湿潤療法(うるおい療法、閉鎖療法)」に軌道修正をしました。
その経過が思ったよりいいことと、本家でかさぶたを良いもの扱いして誤解を呼ぶ恐れがある箇所にフォローを入れる意味で、まとめはそちらでアップする予定です。
同時にこちらでもなんとなくアップと、余談をダラダラ垂れ流したいと考えております。