2013/02/24(日)00:45
*日本を捨てた男たち*
こんばんは☆花カフェのゆきです。
せっかくセブにいるのだから、なにか資格でも取ろうかと、最近になって、
とある資格を取るために学校に通っています。
とはいえ、いまは、週に1,2回程度でありますが・・・・。
で、実は、今日は学校でテストがあり、昨日、少しは勉強しないと・・・・
なんて思っていたのですが、実は昨日、一冊の本を手に入れてしまいました!
「日本を捨てた男たち」という本で、2011年の開高健ノンフィクション賞を受賞した
作品です。
アマゾンなどで検索してもらえれば分りますが、レビューもすごく高く、
私も、以前から欲しいと思っていたのですが、今回、ひょんなご縁がきっかけで、
本を頂きました。
本の内容は、私も以前ブログで取り上げた、「困窮邦人」がテーマで、
作者の水谷さんが、長い時間をかけて、実際に困窮邦人や、その周りを取り囲む
フィリピン人、日本人に取材をして書き上げた入魂の一冊だと思います。
読み始めたら止まらなくなりそうなので、昨日、
「今日は読まずに、明日、テストが終わったら読もうかな~」
なんて、思っていたのですが、コンニャクのような意思の持ち主の私は
「少しならいいか~。ちょっとだけ読もうかな~」
なんて、読み始め、結局止まらず、一気に読んでしまいました。
感想は・・・・・
ただただ、すごい! のひと言です・・・・。
読んでいる間は、本当に時間を忘れました。
作者の水谷さんの卓越した文章能力もすばらしいのですが、
この取材に費やした時間や、根気を考えると、他人事ながら気が遠くなりました。
本の内容は、日本でフィリピンパブにハマってしまった、中年の男性が、
フィリピーナを追いかけてフィリピンに渡比し、女性に騙されるなり、
散財しすぎるなりして、困窮に追いやられる話しなのですが、
それぞれのストーリーもさながら、私が心奪われたのは、
その困窮邦人を無償で助けているのが、フィリピン人だという事実です。
私はたまたま、周りにいいフィリピン人に恵まれましたが、
それでも、日本人をみると、いかに金を搾り取ろうか考えているフィリピン人を
間近で見る機会にも恵まれている(?)ため、
無償で、なんの見返りもなしに、日本人を助けるフィリピン人が実在することに
感動を覚えました。
また、別の機会に書こうと思っていますが、多かれ少なかれ、私の友人達は、
フィリピン人にものを盗まれたり、お金を盗まれたりという被害に遭っています。
また、前回のブログで書いた通り、1000万円もだまし取られた方もいます。
そんな無情な面を持ち合わせながら、弱者には、無償で手をさしのべるという・・・
なんとも不思議な二面性を持ち合わせた国です、フィリピンは。
国民のほとんどが、カトリックということもあるのでしょうが・・・・。
そして、問題の困窮邦人たち。
正直、ひと言で言えば、どうしようもない弱者なのかもしれませんが・・・・。
この本を読んで分りましたが、一応、こういった困窮した邦人を助けるための
「国援法」という法律があるようなのですが、なかなかフィリピンの困窮邦人を
助けることは出来ないようです。
自分で勝手にフィリピーナを追いかけて困窮した、お馬鹿な邦人に
国民の税金は、簡単には出せないということでしょうか。
理屈では、私ももっともだと思うのですが、そのどうしようもない人達を、
日本は見捨て、フィリピン人に世話をさせているのはいったいどうなんだろうと
疑問を感じます。
以前、私が「困窮邦人」の記事で取り上げられた60代の女性、
彼女の話を友人にしたときに、
「でも、そうやって騙されるっていうのは、自分が結局弱いからでしょう?」
と、友人は切り捨てました。
たしかに、大半の勤勉な日本人は、そう思うと思います。
私も、正直「騙されるなんて、バカだな~」とは思いますが、
それと同時に、思うのです。いつ「明日は我が身」になるかわからないと。
果たして、「心が弱い」のは罪なのか、それで起こした失敗を、
やり直す機会は与えられないのか・・・・・
私は、若い頃、本当に脆弱な心の持ち主でした(苦笑)
結婚をし、子供を産んで育てていることで、だいぶ図太くなりましたが(^^;)
そして、私の母も弱い人間です。
つねに、なにか、心のよりどころがないと生きていけず、正直見ててイライラすることも
ままありますが・・・・。
ただ、そんな弱さを持つ人間を育ててるのが日本の土壌であり、国であるなら、
その責任を、国民全体が背負うという考えも、少しあってもいいのかもしれないと
思いました。
ただ、勤勉に生きている大半の日本人にしてみれば、たまったもんじゃないと思いますが(^^;)
途中、話しがそれてしまいましたが、本当にいろいろ考えさせられる一冊でした。
ご興味がある方、ぜひご一読下さい。
絶対に読んで後悔はないと思います。
【送料無料】日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 [ 水谷竹秀 ]
さて、次回は、またマニラをさておき、フィリピンの宗教について書こうと思います。
ではまた(^^)/~~~
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