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昆虫倶楽部リターンズ 岡山矢掛編

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2009/03/23
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「きょうはなあ、コアな人形のかしらの説明をするで」
DSC05844.JPG


梨割(なしわり)
img018.JPG


このかしらは、ひたいの部分が前後ふたつに、梨を割ったようになるので、その名がある。
「薩摩潟五大力」の切りの奴や「伊勢音頭恋寝刃」の遊客に用いられるほか、「義経千本桜」の小金吾討死の時、「阿波の鳴門」の十郎兵衛の捕り物、「源平盛衰記」笹引のお筆の時にも、いずれも鉢巻、黒衣装の捕手になって、出てきて顔を斬られる役に用いられてゐる。
この人形は、つめ人形同様ひとり遣いで演じられる。

鉢巻をしているときは、鉢巻をはずし、ないときは、始めに紐を前からかしらの後部へ通しておき、いざというときは、その紐を放すと、前にパクリと割れる。


「怖いなあ」
DSC05842.JPG

割れた中は赤色で、目玉と鼻と口が描かれてある。
オツタサンの飴のように、顔の中まで目玉があるのは、見た目を面白くするために考えついたのである。
こうしたおかし味の人形が出来たということは、陰惨を救うためにも非常に力がある。
この功績は、人形製作者か、劇作者か、ともかく非凡な手腕である。
かしらの大きさは、縦四寸、横二寸四部。


参考文献 文楽人形図譜 宮尾しげを著(時代社:昭和17年発行)

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Last updated  2009/03/24 12:16:45 AM



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