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Beauty Source キレイの魔法

恋愛セミナー34【若菜上】

第三十四帖  <若菜 上-1 わかな >  あらすじ

病気がちになった朱雀院は、出家を果そうとしていますが心残りなのが最もかわいがっている
女三宮(おんなさんのみや 三番目の皇女)のことです。
東宮にも女三宮のことを頼む一方、やはり誰か頼りになる先に嫁がせるのがいいだろうと考えています。

候補者は夕霧、柏木、兵部卿宮など幾人もいましたが、身分など条件が合いません。
朱雀院は源氏がよいのではないかと思いつき、紫の上を引き取って理想の女性に育て上げたように、
まだ幼い女三宮も慈しんではくれないだろうかと望みます。
六条院に出入している者に聴いてみると源氏はどうやら、正妻として高貴な女性を求めているらしいとのこと。
朱雀院は使者をやり、源氏に意向を伝えました。

「夕霧の方がふさわしいのでは。私もこの先長くは生きられるとは限らない。」と気がないように応える源氏。
使者はなおも熱心に朱雀院の悩みを訴えます。
「帝はどうだろう。帝の母・藤壺の尼宮も一番後から入内して最も寵愛を集めたのだし、
女三宮は藤壺の姪に当たられるからとても美しい方なのだろう。」
こう言っているそばから、あの藤壺に近しい女性ということに気づいた源氏は並々ならぬ興味を持つのでした。

身の振り方が決まらぬまま、女三宮は裳着を迎えます。
秋好中宮は、斎宮として伊勢に下る時に朱雀院から贈られた櫛をお祝いとしました。
裳着が終わって三日後、朱雀院は病気が重いままに出家を果しました。

源氏は見舞いに行き、改めて朱雀院から女三宮のことを相談されます。
「結婚したばかりだが、やはり夕霧がいいだろうか。」とたずねる朱雀院に
「息子は未熟者ですので私がお世話します。」と源氏は応えてしまうのでした。

紫の上は女三宮の噂は聞いていましたが、まさか源氏が引き受けるはずがないと信じていました。
「どうしても断れなかった。」と伝える源氏に「宮様には、親しくしていただけたら嬉しい。」と応える紫の上。
いつもは多少の嫉妬を見せる紫の上の穏やな反応に、源氏は不安を覚えるほどです。
紫の上は「世間にも、義理の母である式部卿宮の正妻にも悩んでいるとは見られたくない。」と考えています。

新年になり、源氏は四十歳の祝いを受けることになりました。
まず、玉鬘が若菜を贈り、春の町で宴を取り仕切ります。
久しぶりに会う二人。
二人の男の子も連れてきた玉鬘は、さらに美しく髭黒の大将の妻としての風格が出てきたようです。

二月には女三宮が六条院に嫁いできました。
春の町の寝殿(主人が住まう居間)に部屋をもうけ、輝くばかりに磨きたてて迎えます。
源氏は女三宮を車から抱き下ろし、臣下として儀式を行なうのでした。

結婚して三日間は宴が続き、紫の上はもてなし役を懸命につとめます。
源氏もこの間はずっと通わなければなりませんが、早くも女三宮の未熟さに気づき、後悔していました。
同じ年の頃でも、紫の上にはもう少し手ごたえがあった、とつい比較してしまいます。
寝所に行くのを渋り悩みますので、紫の上にせかされる始末。
引き止めていると思われたくないとは言え、源氏を見送る紫の上は夫婦の仲が磐石だと信じていた自分の甘さを痛感します。

それでも、周りの女房がしきりに源氏の悪口を言うのを聞き苦しく思い、
「六条院に相応しい女性が来てくださったので喜んでいるし、仲良くしていただきたいの。」という紫の上。
源氏と関係したことのある女房までもが、紫の上の言葉に「思いやりにも程がありますわ。」と口々に言っています。
待っていると思われたくないので、紫の上は一人で寝所に入ってもため息も身じろぎもできません。

源氏は女三宮の寝所で紫の上の夢を見て、雪が積もる中、早々と帰ります。
東の対(ひがしのたい 寝殿から渡り廊下で繋がった離れ)にいる紫の上の部屋の戸をたたく源氏。
女房達はわざと気づかないふりをして、しばらくこらしめます。

紫の上は衣を涙でぬらして心を開かない様子なので、源氏はその日中、そばについていました。
女三宮には文をやるだけなので、紫の上はかえって迷惑がっています。
返ってきた歌はとてもつたない文字で、紫の上とは比べものにもなりません。

昼になってようやく女三宮のもとへゆくと、たいそう可愛らしく幼い様子です。
立派な調度や衣装に埋もれるような華奢な感じを、他からみればこれもまた良いのだろうと思う源氏。
それにしても、紫の上の満ち足りて欠けたところない様が思い浮かび、一日離れただけでも恋しく思う源氏なのでした。

1 源氏と紫の上  決定的な裏切り
2 源氏と女三宮  またも藤壷の影に惑う
3 源氏と玉鬘    巣立っていった娘

藤壺の幻影をいまだ捨てきれていない源氏の姿が明らかになりました。
明石の姫を入内させ、母としての役を明石の君に返して源氏との生活を大切にしようとしていた矢先のできごとです。

源氏の妻として、絶対の存在であるかに見えた紫の上。
春の町の女主人にみえた紫の上はその実、寝殿という主人が住まいする場所を許されてはいなかったのです。

以前にも、朝顔の姫が正妻候補に上がりました。
これはちょうど藤壺の尼宮が亡くなった直後で、六条院が完成する直前。
もし、朝顔の姫が源氏の申し出を受けていたら、春の町の女主人はいったい誰だったのでしょうか。

女三宮を迎えて、改めて紫の上の魅力に気づく源氏。
玉鬘をはじめとして、女性にはある程度の手ごたえを求める源氏は、女三宮の幼さにがっかりします。
内心の絶望を見せまいと健気に振舞う紫の上に対して、自分が望んでもらい受けたこにもかかわらず通い渋る源氏。
幼い女三宮に心を奪われていないことを伝えることで、誠意を見せているつもりの源氏は、
自分が犯してしまった裏切りという罪を直視しようとはしていません。
紫の上にも「ご自分でもご自分の心がわからないのに、どうして私にわかるでしょう。」とまで言われています。

自分をごまかし続ける源氏に、手痛いしっぺ返しが待っています。


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