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Beauty Source キレイの魔法

恋愛セミナー45【夕霧】

まじめな人ほど恋にのめり込む。

夫の浮気に愛想をつかし、実家に帰る妻。
古今変わらぬ、夫婦の関係。

第三十九帖 <夕霧-2 ゆうぎり>  あらすじ

夕霧は文をようやく敷物の下から見つけ、御息所の怒りを知ります。
「何もしてはいないのです。」と歌にして「今、帰ったばかりなので。」と使者に伝えさせます。

御息所は、夕霧へ文を出しても丸一日、何の音沙汰もないことでますます惑乱し、容態が悪化しています。
そこへ夕霧の文がもたらされ、またも本人が足を運ばないことに絶望し、息絶えてしまいました。
落葉宮の悲嘆は言うまでもありません。

夕霧は御息所死去の知らせを聞き、真っ先に弔問にやってきます。
落葉宮は、御息所の死が早まったのが夕霧との夜のせいだと思い、女房達がすすめても言葉をかけることすらしません。
冷たくされても夕霧は、葬儀の支度を援助したので、御息所は手厚く見送られました。

時がたっても落葉宮の心は溶けず、夕霧はなすすべもありません。
二人の仲がどうなっているのかと尋ねる歌を夕霧に届ける雲居の雁。
夕霧は一度たった噂を消すことはできないと開き直り、雲居の雁の問いにも否定も肯定もしなくなっています。

源氏は夕霧の恋の噂を聞き、雲居の雁や元の大臣の不興を買うことや、夫が亡くなったあとの女性の身の上の儚さを憂い、
自分が亡き後の紫の上のことを心配します。
紫の上は、源氏より長生きするつもりはないながら、女性の生き難さを感じるのでした。
それとなく落葉宮のことを尋ねますが、夕霧は言い紛らわしてしまうので、源氏はあえて忠告をしようとはしないのでした。

御息所の四十九日の法事も、夕霧が立派に世話をします。
落葉宮はこのまま出家したいと願いますが、女三宮を尼にしてしまった父・朱雀院の許しがおりません。
夕霧はこのままでは事態が何も変わらないことを見て取り、落葉宮を京に戻す日を決めてしまいます。
御息所の最後の文を結婚の根拠にして、落葉宮の屋敷の修理を一存で行ない、自分の部屋も調える夕霧。
女房達に車に乗せられ、嫌々帰った落葉宮は、喪中にも関らず華やかな雰囲気の屋敷が自分の家ではなくなったようで、
ますます頑なになり、塗籠(ぬりごめ 四方が壁の部屋。内と外両方に掛け金のついた戸がある。)に閉じこもってしまいます。

夕霧はしばらく様子をみていましたが、落葉宮が一向に出てこないので、小少将を無理やり塗籠に案内させました。
情けない身の上を悲しみ、衣を頭から被って声をあげて泣く落葉宮。
夕霧は無理強いはしないまま、何日も泊り込んで落葉宮の気持ちが変わるのを待ち続けます。

雲居の雁は夕霧が帰ってこないので、夫婦の関係はこれまでと、
子供を引き連れて実家である元の大臣邸に戻ってしまいました。
夕霧は迎えに行きますが、雲居の雁の気持ちはおさまりません。
落葉宮との関係も進まず、恋とはなんとやっかいなことかと嘆息する夕霧。
元の大臣は雲居の雁の短絡さをいさめますが、強いて三条の屋敷に戻らせることはせず、落葉宮に使いを出します。

「あなたのことを気にかけていたのに今は恨めしいばかり。」
舅であった元の大臣からこのような言葉を受け、さらに気落ちする落葉宮。
そんな落葉宮の気持ちを引き立てることができず、惑う一方の夕霧。

この噂を聞いて、夕霧と関係のある藤典侍は雲居の雁に便りを出しました。
「私はいざしらず、あなたの悔しさを思いやるばかりです。」
「自分にこんなことがあるとは思ってもみませんでした。」と、雲居の雁は返します。

雲居の雁には長男、三男、四男、六男、長女、次女、四女、五女の八人の子供たち、
藤典侍には次男、五男、三女、六女の四人の子供たちが生まれているのでした。
みんな美しくて、賢く、特に三女と次男は花散里が引き取って育てているので、源氏も可愛がっている孫たちです。

このもつれた糸は、いったいどうなってゆくのでしょうか。

恋愛セミナー45

1 夕霧と落葉宮     さらに頑なに
2 夕霧と雲居の雁   真面目な夫に真面目な妻
3 夕霧と藤典侍     長く続く仲

不器用な夕霧を見ていると、何とかしてあげたくなってしまいますね。
待ち過ぎても、強引過ぎても失敗する夕霧。
とにかく、落葉宮の気に入るようにしたいのですが、全て裏目にでてしまいます。

雲居の雁も、短気を起こす始末。
夫が浮気をして、妻が実家に帰る構図は古今よくあることなのですね。
髭黒の大将の正妻もそうでした。

ただしこれは、帰る家がある場合のこと。
紫の上を始めとして、六条院の女性たちには帰る家がない、しっかりした親元がないことに気づきます。

落葉宮も強情に見えますが、母を亡くしたばかりなら当然の気持ちでしょうし、心配していた通り、
元の大臣からも恨みを買ってしまいます。
夕霧は柏木への思いが薄れるまで辛抱強く待ったので、もういいだろうと思っているのかもしれませんが、
自分の気持ちをうったえるだけなのがNG。
落葉宮の都合も理解しているということをもう少し見せたほうがよかったですね。

さて、真面目な夕霧の子沢山ぶり、驚かれましたか?
源氏が幾多の女性を抱えながらたった二人(冷泉帝を入れれば三人)の子供しかいないのに比べ、
総勢12人の大所帯。
雲居の雁とは結婚して11年。

それにしても、いつも手近な女性に手を出している夕霧。
この点でも、源氏とは違っていますね。


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