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Beauty Source キレイの魔法

恋愛セミナー92【紅戯】

ふたつの恋の間で悩む二人の女性を取り上げてみましょう。
ひとり目は「源氏物語」の浮舟。
もうひとりは「オペラ座の怪人」のクリスティーヌ。
時代も舞台もまったく違うふたりの恋物語への戯れ言、
よろしかったらお付き合いくださいませ。

源氏の息子、薫に思われ宇治に住まいしている浮舟は、一方で
姉の夫である匂宮にも横恋慕され、その魅力にとりつかれてしまいます。
宇治にまでやってきた匂宮は浮舟を屋敷から連れ去り、宇治川の小島で思うさま過ごします。
浮舟はすっかり匂宮の恋愛遊戯の虜。
しかも、匂宮は男女二人が寝室にいるところを絵に描いて浮舟に持たせる周到さ。
一緒にいられないときも、私だけを思うこと、と。

本命であった大姫(浮舟の亡くなった姉)の身代わりの人形として浮舟を囲っていた薫。
ほとんど拉致のような強引さで迫りつつも、浮舟を真に女性として開花させた匂宮。
ふたりのどちらをも選べなくなった浮舟は、宇治川へ身を投げますが、
死にきれずに助けられ、最後は尼になります。

浮舟が選択したいのは、どちらだったでしょうか。

浮舟(うきふね)
「京の花織り 浮舟」

一方、北方の国の出であるクリスティーヌは、謎の人物・ファントムの教えを受けて
才能を開花させますが、貴族で幼なじみのラウルの出現により、
ふたりの間で心が引き裂かれてしまいます。
クリスティーヌが最終的に選らんだかに見えるのは、ラウル。

ふたりの男性に同時に思われ、惹かれたとき。
あなたなら、いったいどんな選択をするでしょう。

浮舟のようにどちらも選ばず、二人の前から去ってしまうでしょうか。
クリスティーヌのように悩みながらも、どちらかを選ぶでしょうか。

浮舟のおつきの女性たちは、より惹かれている方に、迷わず行きなさいとけしかけます。
決めかねているのが一番よくない、匂宮の方が好ましいならそれでよいではないかと。

けれど、浮舟は母親も公認している薫だけを捨てることがどうしてもできませんでした。
薫のもとを去り、匂宮を選択することは大変な心変わりであり、
姉の夫の心を盗むことになるという罪悪感もあったでしょう。
そして、あまりにも肉体的に溺れてゆく自分を持て余し、恐怖してしまったことも。

一方のクリスティーヌもまた、強烈にファントムに惹かれてしまう自分を
恐れたとは言えないでしょうか。

白い衣装の彼女は、ファントムのもとから帰ってきてから、
ピンクのドレスになり、赤いマントを纏い、最後は黒い衣装で表れる。

赤いマントのお姫さまといえば、白雪姫。
女性は白馬の王子を待ちつつ、毒にも惹かれるものという教訓物語。
何しろ、白雪姫、原作では魔女の毒に三回も触れています。

グリム童話アーティストブックシリーズ 白雪姫 ポストカードブック
「假屋崎省吾 グリム童話アーティストブックシリーズ 
 白雪姫 ポストカードブック」

白雪姫の冒頭は、彼女の母妃が真っ白な雪の上に針で指をついた血を見て、
雪のように白く、血のように赤い唇、真っ黒な髪の毛の女の子が欲しいと。
黒は血の赤がいっそう濃くなった色。

白からピンク、ピンクから赤へ、そして黒へ。
赤と黒の組み合わせは、支配性、パワフルさ、そして怒りを表すファントムカラー。
だんだんと彼の魔法に染まってゆくクリスティーヌ。

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「オーラソーマB89 エナジーレスキュー」

ラウル役のパトリックが橋の上で惹かれあう二人を見て本当に泣いてしまった時
シューマッカー監督は無情にも、クリスティーヌが肉体的に惹かれた
初めての男性がファントムと、言い放っていましたね。

「ドンファンの勝利」では、完全に橋を渡りきり、染め上げられてしまったかに見える彼女が、
ラウルのもとに戻ってしまったとき、いっそそのままの方がよかったのに・・・と
多くの女性は思ったことでしょう。

一度、深い経験をしてしまったあとは、もとにかえる方がつらいこともあるもの。
それでも、クリスティーヌが戻ってきたのは、いままでの自分をなくしてしまうことへの恐怖と、
もうひとつ、あえて辛い選択を、ファントムのためにしたのかもしれません。

愛する女性が、去ってしまったという方。
あなたは愛されていないわけではないかもしれません。
むしろ、あなたのことを思い、フェードアウトしてしまったのかも。

また、恋がたきとの戦いに勝利した方も、うかうかと安心することなかれ。
彼女の身体はあなたのもとにあっても、心ここにあらずかもしれません。

ファントムのもとには身体でなく心を。
ラウルのもとにはどこか心あらずの身体を。
そしてクリスティーヌ本人は、ふたりの間で引き裂かれた心を抱えて生きてゆく。

三者三様の痛み分け。
より深く甘美な思いを味わってしまった者の、払わなくてはならない代償。

☆ファントムの毒を抱えたままラウルに嫁いだクリスティーヌ。
一番勇気があるのは、毒ある林檎と知りつつ皿まできちんと喰らったホワイトナイト・ラウルではと、
最近気づいた次第です。☆

☆☆☆クリスティーヌのドレスについて、素敵なヒントを下さったwakaba21さま
ありがとうございました。☆☆☆


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