PS 1000pieces 301-☆301かわものしろき つきがおをめで あなたのしろき つくばえをめで 「照る月の たびねのとこや しもといふ 葛城山の 谷川の水」2019.10.01 ☆302 秋のさむさで めざめる朝は 心まろびて めざめる朝は 「はるかなる もろこしまでも ゆく物は 秋のねざめの 心なりけり」20220902 ☆303 みみによるこえ ひぐらしのこえ はだによるこえ こがらしのこえ 「山ざとは さびしかりけり こがらしの ふく夕ぐれの ひぐらしの声」20220902 ☆304 かすかな風おと かなしみのおと かみをもとおる かなしみのおと 「秋の夜は 松をはらはぬ 風だにも かなしきことの 音をたてずやは」20220902 ☆305 かぜのおとにも さびしさをきき つゆのいろにも かなしみをきき 「露さむみ うらがれもてく 秋の野に さびしくもある 風のおとかな」20220916 ☆306 なつにはきけぬ おともあるとか かぜにはきけぬ おともあるとか 「夕ぐれは 小野の萩原 ふくかぜに さびしくもあるか 鹿のなくなる」20220916 ☆307 はげしきかぜに とかされるおと うずまくかぜも けしされぬおと 「三室山 をろすあらしの さびしきに 妻よぶ鹿の 声たぐふなり」20220916 ☆308 ぼくのこころは いつもさまよひ きみをさがして いつもさまよひ 「杣かたに みちやまどへる さを鹿の 妻どふこゑの しげくもあるかな」2019.10.19 ☆309 まひるのおとくず しずかにつもりて やはのねざめに しずかにひびいて 「秋の夜は おなじ尾上に なく鹿の ふけゆくままに ちかくなるかな」2019.10.19 ☆310 よるにかなしく きこえるこえは あきにつめたく かわかぬそでは 「さを鹿の なくねは野べに 聞こゆれど 涙はとこの ものにぞありける」2019.10.19 ☆311 あまおとをつれ きりにわけいり かげをたよりに きりにわけいり 「さらぬだに 夕べさびしき 山ざとの 霧のまがきに を鹿なくなり」2019.10.19 ☆312 ゆらりゆうらり こよいはうきね ゆらりゆうらり このよはうきね 「湊川 うきねのとこに 聞こゆなり 生田のをくの さを鹿の声」2019.11.14 ☆313 けえんけんけん しかのおとつぶ びょうとふくる まつのおとつぶ 「うきねする 猪名の湊に 聞こゆなり 鹿のねをろす 峰の松風」 ☆314 しずかなよるに わたるしかの音 ぼくがいるから わたるしかの音 「夜をこめて 明石の瀬戸を こぎいづれば はるかにをくる さを鹿の声」2019.11.14 ☆315 ぼくはまってる よるにわたって ぼくはしってる おってくるのを 「湊川 夜ふねこぎいづる 追風に 鹿の声さへ 瀬戸わたるなり」2019.11.14 ☆316 あゆむほどに こえたちのぼり すすめるほどに こえはとけいり 「宮木野の 小萩が原を ゆく程は 鹿のねをさへ わけて聞く哉」20220927 ☆317 いつでもぼくは かなしくないてる あきはなおさら かなしくないてる 「さを鹿の 妻よぶ声も いかなれや ゆふべはわきて かなしかるらん」20220927 ☆318 しかなくこえを へだてなくきき かなしきこえを みにそえてきき 「聞くままに かたしく袖の ぬるるかな 鹿のこゑには 露やそふらん」2022027 ☆319 そのおとをきけば そらはいろをかえ そらいろかわれば そのおとはきえて 「山ざとの あか月がたの 鹿のねは 夜半のあはれの かぎりなりけり」20220927 ☆320 かなしきこえを よそにきくのか つれなきおとを いまだきくのか 「よそにだに 身にしむくれの 鹿のねを いかなる妻か つれなかるらん」20221022 ☆321 こえをきくほど みえるかなしみ かおをみるほど きけるかなしみ 「夕まぐれ さてもや秋は かなしきと 鹿のね聞かぬ 人にとはばや」20221022 ☆322 いろづくあきの けざやかよりも つまとうしかの おときくよりも 「つねよりも 秋のゆふべを あはれとは 鹿のねにてや 思ひそめけん」20221022 ☆323 ひとりいるよる すごしたさきの ひとりいるあさ むかえたさきの 「さびしさを なににたとへん を鹿なく み山のさとの あけがたの空」20221022 ☆324 ぼくのふしどは なみだふくんで きみこいながら かわきわすれて 「いかばかり 露けかるらん さを鹿の 妻こひかぬる 小野の草ぶし」20231214 ☆325 たかきもとより わたるこえごえ ここにいてても とどくこえごえ 「尾上より 門田にかよふ 秋風に 稲葉をわたる さを鹿の声」20231214 ☆326 むみょうのやみに ひかりとどくごと むおんのしずかに いちうまれるごと 「をどろかす 音こそ夜の 小山田は 人なきよりも さびしかりけれ」20231214 ☆327 おとなきものと かりねをすれば さたなきものと まどいをすれば 「わが門の をくての引板に をどろきて むろの刈田に 鴫ぞたつなる」20231214 ☆328 きよらにひかる むしのこえごえ ここにいるよと むしのこえごえ 「虫のねは 浅茅がもとに うづもれて 秋はすえ葉の 色にぞ有ける」20240104 ☆329 それをだれしも わかってるのに ぼくだけなんて ちがってるのに 「秋の夜の あはれはたれしも しる物を われのみとなく きりぎりすかな」20240104 ☆330 ぼくのこころが かわってくよに むしのこえさえ かわってくよに 「さまざまの 浅茅がはらの 虫のねを あはれひとつに 聞きぞなしつる」20240104 ☆331 ことばかさねて あいしるよりも ことばつつみて あいしることも 「夜をかさね 声よはりゆく 虫のねに 秋のくれぬる ほどをしる哉」20240104 ☆332 かすかなこえも きこえてるから ひめたなげきも ひびいてるから 「秋ふかく なりにけらしな きりぎりす ゆかのあたりに こゑ聞こゆなり」20240123 ☆333 じじじとなくこえ あきむしかぼくか ごごごとうつおと いきるのはぼくか 「さりともと 思ふ心も 虫のねも よはりはてぬる 秋のくれ哉」20240123 ☆334 つきにたゆたう あきのおもかげ つねならぬのに とどくおもかげ 「虫のねも まれになりゆく あだし野に ひとり秋なる 月のかげから」20240123 ☆335 ひともこころも かわりゆくのに つきはいつでも そこにあるのに 「草も木も 秋のすえ葉は 見えゆくに 月こそ色も かはらざりけれ」20240205 ☆336 いまはなたれた ことのはのさき のちにながるる ことのはのさき 「すむ水に さやけきかげの うつればや こよひの月の 名にながるらむ」20240205 ☆337 うつくしきもの みいるよふけに かくれなきもの みいるよふけに 「秋の月 ちぢに心を くだききて こよひひと夜に たえずもあるかな」20240205 ☆338 かいねりのいろ つきにうつして よごとうつてを つきにうつして 「さ夜ふけて きぬたのをとぞ たゆむなる 月を見つつや 衣うつらむ」20240205 ☆339 夜めにもうつる ひかりさすまで ゆめにもしのぶ つやめさすまで 「恋ひつつや 妹がうつらん からごろも きぬたの音の そらになるまで」20240220 ☆340 ひとりいてても こころうつのは きみといてても こころうつのは 「松風の 音だに秋は さびしきに 衣うつなり 玉川の里」20240220 ☆341 ころもうつても きみのみみには なにをしてても ぼくのこえには 「たがために いかにうてばか から衣 千たび八千たび 声のうらむる」20240220 ☆342 ひとり野にいて きこえるおとは たびのそらにて きこえるおとは 「衣うつ をとを聞くにぞ 知られぬる 里とほからぬ 草枕とは」20240220 ☆343 ひろうはずなき そのこころこそ みにそうもなき そのきもちこそ 「夕霧や 秋のあはれを こめつらむ わけいるそでに 露のをきそふ」20240314 ☆344 すがたなくとも きみとわかるよ おぼろにみても きみとわかるよ 「秋ふかみ たそかれ時の ふぢばかま にほふは名のる 心ちこそすれ」20240314 ☆345 いまみえてても そこにはなくて まだみえてても どこにもなくて 「いかにして 岩間も見えぬ ゆふぎりに 戸無瀬のいかだ をちてきつらん」20240314 ☆346 しろきものふるよに みをもつみはふりて しろきものふるひに こころもつとまどひ 「けさ見れば さながら霜を いただきて をきなさびゆく 白菊の花」20240314 ☆347 やわらかき さやのごと 舞いおりる しろたへの きぬのごと ほおなでる 「白菊の 葉にをく露に やどらずは 花とぞ見まし てらす月かげ」20240323 ☆348 そこにさけるは なんのはなぞも しろきをみれば はなをみたくて 「雪ならば まがきにのみは つもらじと 思ひとくにぞ 白菊の花」20240323 ☆349 はなのいろめの うつるはやさに めにうつるみの うつるはやさに 「あさなあさな まがきの菊の うつろへば 露さへ色の かはりゆくかな」20240323 ☆350 あまりにしろき さえたいろめは いろなくすほど さえたしろさは 「さえわたる ひかりを霜に まがえてや 月にうつろふ 白菊の花」20240323 ☆351 あきのこころが 愁いとするなら はるのこころは 惷めくものとか 「ことごとに かなりかりけり むべしこそ 秋の心を うれへといひけれ」20240409 ☆352 たえまなきこえに いつしかそめられ ただいるとしても いつしかかえられ 「秋にあへず さこそは葛の 色づかめ あなうらめしの 風のけしきや」20240409 ☆353 とうめいないろが あらゆるいろもち つめたきしぐれが あらゆるふでもち 「初しぐれ ふるほどもなく しもとゆふ 葛城山は いろづきにけり」20240409 ☆354 くもより したたる いろは紅 しぐれて ながれる いろは紅 「むら雲の しぐれてそむる もみぢ葉は うすくこくこそ 色も見えけれ」2013.11.22 ☆355 ゆうべのいろは かわらないのに こずえそめても かわらないのに 「しぐれゆく よものこずゑの 色よりも 秋はゆふべの かはるなりけり」2013.11.22 ☆356 陽にみがかれて 今うかばれる紅 夏ごもりをへて 今ときはなつ紅 「おぼろげの いろとや人の 思ふらん 小倉の山を てらすもみぢ葉」2013.11.22 ☆357 秋の女神の 手に嘆じて 夏の姫との 色を比べて 「君見むと 心やしけん たつた姫 もみぢのにしき 色をつくせり」2013.11.22 ☆358 ぼくのことなど ほうっておいて もみじちるまで ほうっておいて 「ふるさとに とふ人あらば もみぢ葉の ちるなむのちを 待てとこたえよ」20240425 ☆359 わたしがすでに もっているもの あなたがすでに てばなしたもの 「山姫に 千重のにしきを たむけても ちるもみぢ葉を いかでとどめん」20240425 ☆360 むかうつきには くれないそえて たむけるはには きんしをそえて 「もみじ葉に 月のひかりを さしそえて これや赤地の にしきなるらむ」20240425 たつた姫 紅筆とって 富士に刷き 秋の筆 富士の裳裾に 紅を刷く 秋の湖に 紅といて 富士を刷く ☆387 とうとうきてしまった 昨日のこだまはすてて とうとうみてしまった 明日のことばをはって 「きのふこそ 秋はくれしか いつのまに 岩間の水の うすこほるらむ」2012.11.28 ☆388 ひとつふたつの にしきのなごり とえにはたえに ふまれるひかり 「いかばかり 秋のなごりを ながめまし けさは木の葉に あらしふかずは」2012.11.28 ☆389 水をむすぶ この寒さの 腕をむすぶ 世の寒さの 「泉河 水のみわたの ふしづけに 柴間のこほる 冬はきにけり」2019.12.17 ☆390 きのうはたしかに そこにあったのに あなたはたしかに みてたはずなのに 「ひまもなく ちるもみぢ葉に うづもれて 庭のけしきも 冬ごもりけり」2012.12.06 ☆391 どこに生まれようとも 洗われねばならぬなら なにに倦まれようとも 顕されねばならぬなら 「さまざまの 草葉もいまは しもがれぬ 野辺より冬や たちてきつらん」2012.12.13 ☆392 あなたの放つこと葉に 力あることを知ってて あなたの延べし手より 形になることを覚えて 「すむ水を 心なしとは たれかいふ こほりぞ冬の はじめをも知る」2012.12.13 ☆393 いっさいがっさい つれさるあらしよ いつでもけっして わらわぬあなたよ 「秋のうちは あはれ知らせし 風のおとの はげしさそふる 冬はきにけり」2012.12.06 ☆394 しろきうわもの すべるおときき たかきしんいの おりるおときき 「わぎもこが 上裳のすその 水なみに けさこそ冬は たちはじめけれ」2019.12.17 ☆395 てにてにのこる ふゆのこはいろ めにめにはいる おくれたこころ 「いつのまにか かけひの水の こほるらん さこそあらしの をとのかはらめ」2011.12.20 ☆396 ひとつ風に ひとつ筆も 繕わぬ まつげさらして ふたつ声に ひとつ綾も 纏わぬ こころさらして 「外山ふく あらしの風の をと聞けば まだきに冬の をくぞ知らるる」2011.12.24 ☆397 しろきうすぎぬ おりて あららかなおと つつみ つきぬことのは ためて あらぶるこころ たえぬ 「はつしもや をきはじむらん あか月の 鐘のをとこそ ほの聞こゆなれ」2011.12.26 ☆398 鐘おとのなみ 氷をつなげて 白き花むすび 恋うひとのね 空をつたいて 透く星さかせ 「高砂の 尾上の鐘の をとすなり あか月かけて しもやをくらむ」2012.01.02 ☆399 ひとりもいない このしろき夜に ひとりでいない このひろきよに 「ひさぎをふる 小野の浅茅に をく霜の しろきを見れば 夜やふけぬらん」2012.12.21 ☆400 ひとよふた夜の 恋いをすごして ひとよふたりの ときをすごして 「冬きては 一夜ふた夜を たまざさの 葉わけの霜の ところせきかな」2012.12.21 ジャンル別一覧
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