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カテゴリ:オーラの泉
奥田瑛ニさんは小学校五年生の時からの夢である俳優として成功しつつも、
それにはひとつのゴールが見え、その先にあったのが天職だという映画監督。 いろいろ学ばれて50歳で映画監督となり、今は三本目の「るにん」が公開中。 奥「俳優は適職。生活や自分のやりたいことを一番サポートしてくれる素晴らしい職業。」 国「適職と天職の違いは何ですか?」 江「適職は、自分の特性や特技を生かしてお金を稼ぎ、食べてゆく仕事。 天職は自分の魂の歓びを表現し、人に幸せを与える仕事。 これは車の両輪で、同じ大きさが必要なんです。どちらかがないと、上手く周らない。 そうなると、お酒を飲んで愚痴を言ったり、食に走ったりして解消して立て直すしかないんです。」 江「天職のある人は強いですよ。この天職のために、適職がある。 どんな辛い仕事でも頑張って、天職では損得勘定なしで、自分の歓びや人さまを 幸せにしたい気持ち、仕事を持ちながら休日は子供に野球を教えたり、 歓びがあり、育みがある。」 ![]() 【スピリチュアルワーキング・ブック】 江「ただ、天職は食べられないんです。食べることが目的じゃない。 たとえ損をしても、やってみようという。 奥田さんの映画も、すべてをつぎ込んでいるような・・・。」 奥「命懸けです。」 美「莫大なお金がいるもの。映画が当たらなかったら莫大な借金を背負い込むことになるのよ。」 国「リスクをそこまで背負って、映画監督をするっていうのは、何かあるんですか、 奥田さんにとっては。」 奥「人生の歓び、自分の基本的な心、思いが一体化して躍動化するのが 映画監督なんですよね。俳優も好きですが、これとは比べものにならない。」 美「俳優は自分のほかに相手役がいて、演出家、監督が上にいるでしょう。 奥田さんの場合は自分の頭の上に人を置きたくないから。俳優は人任せで演じるだけ。 監督なら俯瞰で撮ったり、部分やアップでとったり、いろいろできる。 最近の日本の映画も写真も、すべてアップ病だから。」 演出、主演から美術までを手掛ける美輪さんならではの共感のお言葉ですね。 ![]() 【かまち】 奥田さんは映画などでも、繊細な体の演技をしているにもかかわらず、 顔のみアップで撮影されたりなど、行ったことがすべて生かされないという フラストレーションがあったよう。 何かうまくいかないときは、「家庭内洞窟」と称されるほど、 ご自宅で何もしないままに座しておられると。マイナスの極限まで行って、 あとはプラスの方向に上がってくるしかないようにするためだそうですが、 極限まで自分を追い込む傾向は、魂の歴史にもかかわりがあることと。 江「いくつもの魂の歴史があるんですが、前世は、欧州の画家。 それよりもひとつ前は、冤罪で処刑されている日本の人。」 権力に媚びるのが嫌なこと、神さまは媚びるものではなく、媚びなくても見てくれているもの。 冤罪というマイナスの極致、誰も自分を信じてくれないという経験は ご自身が監督された映画にも昇華しているようです。 新作映画・「るにん」は、八丈島に流刑にあった政治犯が、火つけをした女郎を 愛と命を賭けて島抜け(脱走)させる歴史物語。 江「冤罪になった人も政治犯。前もって経験しているから、わかるんです。」 奥「負の人たちが真実の愛を獲得して、精神が浄化して、ひとつひとつ上ってゆく。 そこを撮っていて面白いし、どうしても目線が向きますね。」 オーラの色は、もてる人のカラー・情熱の赤と冷静さの青。 それに慈愛の紫とこだわりのシルバー。 奥様の本当に深い部分での愛する力によって、だんだんと慈愛の色が出てきたそう。 ![]() 【さくらうさぎ(文:安藤和津、絵:奥田瑛ニ)】 美「はじめはそんな愛があるわけがないと思っていたのが、 本物の愛がわかったの。愛は伝染するから。」 江「ご家庭では奥様もお子さんも、一にも二にも、お父さん。」 奥「最近、本当に仲がいいんですよ。存在に対して、ささくれたものがなくなったというか。 ただ1つ疑問に思うのは、なぜこの人が僕と一緒になったのかって。 最近は安心して、反抗心がなくなってきたんです。」 美「トラウマが解消されてきて、疑う人生、誰も信用できない人生が変わってきたのね。 なぜこんなに尽くす人間がいるのか、どんなことがあっても変わらずに周りを包んでくれる、 そういう人間がいるということがわかって、自分の中で決定(けつじょう・ 疑いなく決まっていること)なさったの。本物っていうものが世の中にあるんだと。」 奥「人を信じること、うそぶく信じ方ではなくて、真から信じるものがやっとできた。 そういうことかもしれない。」 美「いままであったスキャンダルも、それを知るのに必要な手段だったの。」 ![]() 【愛の話幸福の話】 守護をしてくださっているのは、とても変わった身なりの宗派に属さないお坊さん。 チベット訪問のお仕事が来たときに、はじめ断ったにもかかわらず三日後には 行くことにしていたのも、このお坊さんがチベットを天竺(古いインド)と思い、 目指したかった場所だったから。 奥「標高5200mのところで、雲の上に横たわった神さまが『よく来たな』『来たのね。』と 言ってくれる様なところ。雲が座布団というか。」 映画「深い河」の撮影では、ヒンズー教徒の聖地・インドのベナレスにも行かれ、 やすらぎを感じられたそう。 ベナレスはガンジス河で沐浴したり、死を迎える人々が集まるところ。 奥田さんはヒンズー教にも、キリスト教にも、仏教にも馴染めないお坊さんの役で、 これはそのまま、守護にあたる方に重なるようです。 ![]() 【遠藤周作著 深い河(ディープ・リバー)】 このお坊さんは守りに入るのが嫌いで、托鉢だけで生活していた人。 ぼろぼろの着物をまとい、神を知るために走り出したり、沼に首まで漬かって恐怖に挑んだり、 妙な踊りをしたりする一方、農作業を手伝ったり、子供たちを集めて遊んだりと、人気があった方。 このお話を聞いて「沼の男」のイメージがどんどん膨らんだ様子の奥田さん。 ご自分の経験から新しい作品のヒントも得て、またよき仕事をしていかれることでしょう。 ☆パートナーから、私も本物の愛とは何かを教えてもらったので、奥田さんのお話、 よくわかります。 いま、生きているうちに気づけたということ、本当の意味で浄化されたということ、 よかったですね。 読んでいただいてありがとうございました。 *** オダギリ・ジョーさん、加藤あいさんなど、他のゲストの方の回をお読みになりたい方は 「精神美(オーラの泉など)」へ ☆8日のゲストは三谷幸喜さん。二週続けての映画監督ですね。 どうやらオペラ関係の方が守護していらっしゃるよう。必見です。 「オーラの泉」放送は毎週水曜夜11時15分から。 愛のパワーと人生の学びをいただくために、ぜひご覧下さいね。☆ 「オーラの泉 HP」
Last updated
March 3, 2006 11:26:10 AM
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