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第六巻 金閣寺/永すぎた春/美徳のよろめき


第七巻 鏡子の家


第八巻 宴のあと/お嬢さん/獣の戯れ


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March 5, 2009
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映像化されることで素晴らしいのは、想像で描いていた物語のシーンを
目の当たりにできること。

源氏物語 下の巻(梅枝若菜上あたりまで)

原作には紫の上や花散里(ドラマには登場せず)が、家庭的でもあり
源氏の身に着ける衣の用意もするといった描写があるのですが、
ドラマでは、紫の上が糸を様々に染めるシーンが挿し込まれていました。

さて、筒井筒の仲を裂かれた夕霧は、内大臣となった雲居の雁の父から許しを得て
藤の宴でようやく長年の恋を実らせます。

原作で藤裏葉と呼ばれるこの帖では、夕霧の結婚に加え、
紫の上のもとで育てられていた明石の上の娘が成長して
朱雀の皇子であり次代の帝となる東宮に女御として入内、
さらに源氏は、准太上天皇という臣下を離れた存在まで上り詰めることに。

子供たちの行く末にも安堵し、自らの地位も固め、
この世の栄華の全てを手に入れたと思われる源氏と、
母としての立場を手放し、明石の上に女御の後見を譲り渡して
源氏との穏やかな日々を望む紫の上を待ち受けていたものは
朱雀の皇女・女三宮(若村麻由美さん)の降嫁でした。

ここでドラマのみの登場人物、二条院で源氏に仕える女房・かえでが再び登場。
上の巻では、葵の上を正妻に迎えた源氏に結婚した後は身を慎むよう諭す役目でしたが
下の巻では、長年連れ添った紫の上を裏切ってはならないと戒めます。

言われるまでもなく、さすがの源氏も40歳で15歳の皇女の相手となることには躊躇、
それでも、紫の上と同じく藤壺の血縁である女三宮を見たいという気持ちには抗えず、
さらに、当の紫の上が意外にもあっさりと正式な妻を迎えることに同意してくれたため
またも危うい轍を踏んでしまいます。

いつまでも不実な夫を送り出すために、衣に香を焚き染める紫の上。
鬱屈した気持ちを籠めるようなこのシーンは、原作では
玉鬘のもとに通う夫のために、髭黒の正妻が同じことをしていましたけれども
物の怪にとり憑かれなくとも、臥籠の灰を投げつけたいような気持ちを
必死に堪えている心持ちが伝わってきました。

この世で幸せになれそうもないなら、出家をほのめかしたくなるのも当然。
もちろん、女三宮の幼さにがっかりして、紫の上の魅力に改めて気づいた源氏が
尼になることなど許すわけはなく。

一方で、無垢な少女を好みの色に染めるのは抗いがたい魅力らしく
朱雀院の五十の齢を祝う宴のため、琴を教えると称して
次第に女三宮のもとに通う日数が増えてゆく。

朧月夜のときは、彼女が自ら爪や唇に紅をさしていましたけれども
女三宮へは、源氏が手をとって耳たぶを染めていました。

この女三宮がヒロインとなるのは、主に若菜上若菜下
ドラマでは玉鬘と夕霧の場面に使われていた猫のシーンは、
この若菜の帖に登場します。

番組タイトルにも呼応するような二つの帖は、単行本一冊分になってしまうほどの分量で、
「源氏物語は若菜だけを読めばよい」とおっしゃる方もいるとか。

源氏物語が書かれたのは、藤原道長が政局を治めようとしていた時代。
当時、すでに中宮定子が一条天皇の寵愛を一身に集めていた後宮に、
後から幼い娘・彰子を送り込んだ道長は、何とかして帝に足を運んでもらえるようにと
様々に工夫を凝らしたアイテムのひとつとして、すでに才知を知られていた紫式部を召して
物語を書き継がせるといった経緯で成立していったもののよう。

物語の前半に登場する光源氏と若紫との出会いは、
一条天皇と幼い彰子の関係を描いたものとされていますけれども、
すでに何人もの女性を迎え、子供ももうけていた時の帝の姿としては、
六条院で准太上天皇として立っている光源氏の方が近いようにも思えます。

玉鬘のときもそうでしたけれども、女三宮の手をとって琴を教える姿など、
紫の上が幼いときよりも女性に対する接し方が後半になるに従って
より丁寧にリアルに描かれていて。
少女をだんだんと女性として成長させてゆくプロセス指南としては、玉鬘十帖、
若菜のあたりが実用的だったのかもしれません。

続きます。

***

源氏物語のあらすじをもう少し詳しくお読みになりたい方は、よろしかったら
「源氏物語で恋と人生を学ぶ」(ayakawaの楽天さんのもう一つのブログ)、
下記のリンクから2004年10~12月の日記へ、もしくは
トップページ左側に設置されているフリーページから
「源氏物語で恋愛セミナー」をご覧下さいませ。

「源氏物語で恋愛セミナー 梅枝~の日記」

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Last updated  March 5, 2009 09:58:03 AM
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