生田斗真さん主演の人間失格の日記を書いたところで、
リンクさまより源氏物語映画化の情報をいただき、狂喜しているところ☆
もとより源氏物語好きで、一昨年末の十数年ぶりの再放送で、
若き日の東山紀之さんの光源氏を拝見して以来、
もし今、あの絢爛豪華な舞台をつくるとしたら、どなたが配役されるのかしらと、
いろいろ考えていたのですけれども、まさかこの不況下に映画化が実現するとは望外の喜び。
さらに、生田さんは昭和の源氏ともいえそうな葉蔵を
あれほど美しく、かつ退廃的に演じられる技量を持った方なので、
1000年前の貴公子も、リアルに演じていただけることと期待しています。
様々にニュースを検索してみたところ、登場人物は、原作中の
「光源氏」「藤壺」「六条御息所」「夕顔」に加えて、
「紫式部」「道長」「陰陽師・晴明」とありましたので、
あの世とこの世、虚構と現実が行き交う物語になるよう、
この9月にクランクインだそうです。
気になる配役は、人間失格に出演されていた方々にも
もしかしたら、お声がかかっているのかもしれませんね。
ちなみに、東山さんが若き日の源氏と夕霧をされた1991年末~1992正月の
上の巻・下の巻合わせて8時間にも渡る豪華絢爛なTVバージョンでも、
作者である紫式部が登場、人間失格で最後の女性・鉄を演じられた三田佳子さんが
艶然と筆を走らせておられました。
紫上、藤壺、葵上、六条御息所、夕顔、空蝉、朧月夜、
明石、末摘花、朝顔、玉鬘、女三宮…などと光君をめぐる女性たちは数多くいますけれども、
実在の人物も登場させて2時間あまりの作品におさめるとすると、
やはり須磨の帖あたりまでになるのでしょうか。
女性遍歴を重ね、世間と隔絶した場所に身を置くことになる葉蔵を観たときに
同じく自ら配流の身となる光源氏と比べてみようかと2月の日記に書きながら、
時が経ってしまいましたけれど、ちょうどよい折をいただいたように思いますので
人間失格に出演されていた女優さんたちの役柄のイメージで、源氏物語に当てはめてみると、
常子(寺島しのぶさん)=夕顔 ひとりで死出の旅に
静子(小池栄子さん)=朧月夜 宮廷のキャリアウーマン
良子(石原さとみさん)=女三宮 手折られてしまった正妻
礼子(坂井真紀さん)=軒端の荻 いつでも手の届く女人
寿(室井滋さん)=王命婦 姦通という毒を与えた張本人
律子(大楠道代さん)=朝顔 最後まで距離を保てた人
鉄(三田佳子さん)=明石 配流先の救い
(こうしてみると、人間失格は、紫上、藤壺中宮、そしてユーモア担当の
末摘花、源内侍、近江君のいない源氏物語とも。)
源氏物語は、男君たちも充実していますので、
こちらの配役も楽しみ☆
頭中将、朱雀帝、桐壷院、惟光、夕霧、柏木、薫、匂宮…
須磨返りとすると夕霧あたりからは成長した姿で拝見できないのが残念ですけれども、
雨夜の品定めなど、美しい方々を揃えて語るシーンもあるといいなと。
原作では、雨夜の品定めで源氏は父・桐壷院の妃である藤壺のことを秘かに思い、
頭中将は失踪した恋人・夕顔について語り、その後の六条御息所との悲劇に繋がってゆきます。
道長から寝物語に聞いた過去の女性遍歴も紫式部のイマジネーションの
大きな源になっているようですので、夢と現の境が曖昧になる雨降る夜、
飛ぶ鳥落とす勢いの現実の貴公子と、彼をモデルとして生まれた光君が
闇をそばに恋話をした果てに、この世ならぬものを呼んでしまう…といった
展開になるのかしら…とあれこれ想像中☆
どうやらアクションシーンもあるようですが、平安時代とは実は名ばかり、
当時は治安が悪く、貴族の中にも武勇に優れた方々もいらしたよう。
原作では、頭中将が太刀を抜く場面があるくらいですけれども、
とにもかくにも、美しく創っていただければと願っております。
「生田斗真さんの映画&ドラマの日記」
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