172023 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

みかん日和。

みかん日和。

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2009年08月06日
XML
カテゴリ:読書
逃亡くそたわけ / 絲山秋子 著

逃亡くそたわけ

気になるタイトルだった。
もう、どうしようもなく。
逃亡、この響きにまず、ハート鷲づかみ。すでにドキドキ。
くそたわけ、ここまで言われたら、わしも本望じゃ、みたいな
信長気分も手伝って。

しかし、表紙のこの赤と緑が、
私に「危険」信号を発していたので、
手に取ることはあっても、読んだことはなかった。

よし、読むべし、と決意して
読み出す。

21歳のねーちゃん、躁鬱の躁状態が影響したのか、
うっかり、自殺未遂してしまう。
別に死にたいわけではなかったような気配なのであるが、
やってしまったのである。
で、病院に放り込まれてしまう。
病院に入れられ、薬漬けの日々。
薬の影響は精神を滅ぼす、そんな気持ちにさせる。
精神の病気を治す薬が、他の部分に影響を与えるなんてことはよく聞く。
まさにそんな状態で、主人公のねーちゃんはソレに気がつき、
逃亡を企てる。
通りすがりに、茶髪の軟派な東京かぶれ兄ちゃん(会社員)をスカウトする。
そして、二人の逃亡の旅は始まる。

舞台は九州福岡博多から東へ、西へ、そして南への逃亡の旅。
道中、いろいろな困難(?)をなぎ倒し、
二人は進む。

名古屋出身であることを隠し、
名古屋弁を封印し、あくまでも東京弁を使うなごやん、
そのなごやんに、対抗してか、
ひたすら、福岡弁を使いまくるねーちゃん。
ねーちゃんのイメージが
私のいとこに重なった。
福岡県在住のいとこの口調にそっくり。
「しゃーしぃーー」とすぐ口にする当たり。
意味不明なのであるが。
いとこの口癖と同じ口癖を持つヒロイン、
親近感わきまくりなのである。

そんな彼らの逃亡の道中。
パンツの換えに困ったり
畑に盗みに入ったり、
洗濯しようと川に行ったらおぼれてみたり・・・・

ドキドキはらはらの逃亡道中。
映画みたいやなぁと思ったら、
映画になっていた。
知らなかったのだ。

さわやかな、読後感ってやつがあり、
久しぶりのヒット。

もう一つ、見逃せないのが、
なごやん
なごやん、とても、好きだったのだ。
敷島パン、いまはPascoなんて、
おしゃれっぽい名前になってるけど、
こちらのお菓子。
以前住んでいた家の隣がシキシマパンのお店。
なごやんを売っていた。
じいちゃんが、たまに買ってくれるのだ。
うまいかったのだ、なごやん。
思い出の味が加算されているのだが。
また、食べてみたいものである。
人気者なんだなぁ、なごやん。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年08月06日 20時27分45秒
コメント(6) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.