2009/03/15(日)06:38
字を正しく理解してから書く
夏の新聞社の展覧会を控え、
猛特訓の日々なので、時間を見つけては先生のお稽古に伺っています。
先日、書道のお稽古での出来事です。
今回の課題は、筆使いがかなり難しく、
また、私にとってはまだまだ難解な字が多く、
苦戦していました。
作品を見ていただいた後、
このように直していただくのですが、
(ちなみに、こちらは「感」という字です。)
「ほら、これは、こうで、最後の横画は、そのまま上にあがってるでしょう。」
とご指導いただきました。
私が、うーーんと唸っていると、
先生が、何度も目の前で書いてくださいました。
じっくりと先生の書きぶりを見せていただくと、
しっかりと筆意(流れ)が見えてきて、
あんなに苦しんだ字が、
すんなり、と頭のなかに入っていきました。
「あ~、そういう訳ですね!! 先生、やっと分かりました!」
と私が答えると、
先生は、
「そうでしょう。
分かるとなんでもないことでも、分からないと全く書けないもの。
だから、正しく字を理解してから書かないと、一生その字はうまく書けないわよ。」
と、笑いながら、軽やかにおっしゃいました。
「字を正しく理解してから書く」
当たり前だ(涙)。
この当たり前すぎて、当然なことを、
ただただ、まっすぐに突きつめて、イメージして、
筆ぶりに転化させて、想いを込めて、
そして、昇華させていくのが作品。
私も、ひらがなが上手に書けないと悩んでいる生徒さんには、
「ひらがなの曲線は、ただ丸いだけではないのです。
字源を知り、なぜこのような曲線になるのか、正しく理解してから書きまようね。」
と言っているのに!(苦笑。)
というわけで、
あらためて、字を正しく理解してから書くことの大切さを、
しっかりと肝に銘じたお稽古でした。