書道のはな*みち　キレイな字が書けると人生はもっと美しくなる

今日は、初めて書道をするという
小学1年生の男の子に墨をすってもらいました。




先に入会していた
小学3年生のお兄ちゃんは、
とっくに字も上手に書けるので

「なんで今さら墨をするの？？？」っていう感じでしたが笑

二人で仲良く墨をする……

いい！！

なんていい時間なんでしょう＾＾

最初は、私ひとりがご満悦でしたが……

次第に香る墨の匂いに
子どもたちも、おおー！！と。

次第に黒くなる墨の色に
子どもたちも、きれいな滲み！と。



そうなんです。
墨液もよいですが、
墨をするのもまた格別の時間。

墨をするのは、
もちろん墨液を作るためだけではありません。

墨をするのは、大きく分けて３つの効能があります。

１、ひじの準備運動

書を美しく書くためには、ひじの動かし方が何より重要です。
ひじを使わない線は曲がりますし、美しくありません。
ひじをしっかり自由に動かせる状態がベスト。

ですので、そのためにも、
墨をすることで、ひじの柔軟性を高めるのです。

ちなみに、墨はしっかりとまっすぐ立ててすってください。
斜めにすると、最後まですれなくなります。

２、心を落ち着かせる

墨をする時間は、量にもよりますが、
だいたい15分から30分は必要です。

この時間を持つことで、
邪念をはらい、心を落ち着かせるのです。

３、やる気を高める

私はこれが一番大切だと思っているのですが、
墨の香りをかぐことで、
やる気が高まるのです。

墨には、麝香（じゃこう）といって、
西洋で言うムスクの香りが練りこんであります。

麝香は、
雄のジャコウジカの腹部にある
ジャコウ腺から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種で
官能の香りといわれるほど、
興奮作用もあります。

墨をするごとに、
麝香の香りがするので、
気持ちが高まり、やる気が増します。

また麝香には、香りを長持ちさせる効果もあるので、
このやる気が長く持続するわけですね。

ひじを動かし、身体をやわらかく整え、
集中力とやる気が高まる墨すり。

ただ墨液を作るだけではない、
その一連の所作に
とても深い意図があるのです。

忙しい稽古場ではありますが、
こういう時間を大切にしたいと思っています。






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