花ねこ*保護ねこ日記

2007/11/01(木)23:10

おしりかじり虫のオルゴール

出来事(54)

Kさんという患者さんがいる。 この職場で働くようになった年の、 もうすぐ夏になろうかという季節。 デイケア裏で「まーぶる」や「なっちゃん」、 そしてその子どもたち(その中にまだ子猫だったうっち&みぃもいた)に 定期的にご飯を与えに行くようになった、そんな時期。 ご飯を与えていたら、 後ろから「猫ですか?」と声をかけてきたのがKさんだった。 Kさんは当時、「チャーリー」くんという雄猫を1匹飼っていた。 小さな頃から家にはいつも猫がいて、 いちど、これまで家にいた猫たちの写真を見せてもらったこともあった。 そんなKさんがある日、 家の庭に現れるようになった三毛の子猫を保護した。 最初は様子を見るだけだった。 そのうちご飯を与えたら、毎日三毛が来るようになった。 どうも飼い猫ではないらしい。 保護してくれたらいいのになーと思っていたら、 「どうやって捕まえたらいいんですかね?」とたずねてきた。 そんなこんなでようやく捕まえた三毛は、 Kさんのお家の「チー」ちゃんになった。 Kさんとは休憩所でよくあって、会うたびにいろんな話をする。 猫の話はもちろん、 天気の話(Kさんは気象予報士のように今後の天気のことを良く知っている)、 その時々の出来事の話。 朴訥とした話し方が、素朴な話の内容が、 その辺の打算が入り混じる人間関係とは無縁なほのぼのした世界を提供してくれる。 Kさんは私にとって癒し系的存在なのだ。 そんなKさんと「おしりかじり虫」の話をしたことがあった。  あるじさん、おしりかじり虫って、知ってますか?  あー聞いたことある。みんなの歌かなにかでしょ。面白そうなネーミングやね。  あれ、今流行っているそうですよ。  みたいやね。聞いたことないけど、きっと面白い歌なんやろうなあ。  そういえば、昔は  山口さんちのツトムくんとか、泳げたいやきくんとか、カメハメハ大王の歌とか、  あったねぇ。Kさんは知ってる?カメハメハ。  あー知ってます(笑 などといいつつ、一緒にカメハメハをハミングし、それで話は終わっていた。 と思ったら。 月曜、Kさんとまた休憩所で会ったとき、 「おしりかじり虫、聞きましたか?」と聞いてきた。 「あー、まだ聞いてないわぁ」というと、 Kさんは「これ」といって紙袋をくれた。 ? 開けてみると中には箱があり、 「おしりかじり虫オルゴール」と書いてある。 おお!!なんだこれ(笑笑 Kさん、ユーフォーキャッチャーでこのオルゴールをゲットしたとのこと。 さっそくネジを回してメロディを聞いてみる。 テンポが良くて明るい感じ。 「へー良い曲やわー。えぇと歌詞は…」 と歌詞カードを探すが、箱の中には何も入っていなかった。 あー残念!! と思いきや。 Kさんの隣に座っていた看護師がおしりかじり虫を歌ってくれた。 どうもその看護師さんと同じ病棟の若い看護師で、 仕事中にマイテーマ曲のように歌い続けている者がいるらしく、 覚えてしまったとのこと。 おしりとおしりでお知り合い?みたいな歌詞?(笑笑 何かおもしろそーな歌詞のようだ。 Kさん、オルゴールを私にくれるらしい。 患者さんから職員への金品授受は禁止されているのだけど、 仕事部屋には仕事で必要なおもちゃがいっぱいあって、 リカちゃん人形やらピカチュウやらをいろんな人から寄付してもらっている。 なので、このオルゴールも、 職場への寄付、ということでありがたくいただくことにした。 いろいろあっただけに、こういう素朴なほっこりが、とってもありがたかったです。

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