2018/10/21(日)12:41
貸株サービスが熱い(その2)
前回に続いて、貸株サービスについて。今回は、取り扱っている各社の、貸株金利や使い勝手の状況の比較を行ってみたい。
(関連の日記)
〇貸株サービスが熱い(その1)
〇貸株サービス
1.各社の貸株サービスの特徴
(1)マネックス証券
〇貸株サービスの草分け的存在で、2003年1月にサービス開始。(前年には、松井証券が”預株制度”を創設していたが、対象が逆日歩発生の銘柄に限られるなど限定的。)
〇信用取引口座と併用することはできない。貸株サービスを利用する場合は、信用取引口座を開設しない、または閉鎖する必要がある。
〇貸株金利の見直しは数か月毎。約2週間前に変更後の金利を公表。(前回の見直しは7月、次回は12月4日)。
〇貸株金利は、銘柄により0.1%または0.5%。現在は、0.5%のものが987銘柄(11月21日現在)。
(2)カブドットコム証券
〇2008年2月にサービス開始。
〇信用取引口座と併用できる。
〇貸株金利の見直しは1か月毎。約1週間前に変更後の金利を公表。
〇貸株金利は、銘柄により0.1%、0.5%、1%以上。現在は、0.5%以上のものが約1000銘柄でそのうち約500銘柄が1%以上(11月21日現在)。
(3)SBI証券
〇SBI証券に商号変更した直後の2008年7月にサービス開始。
〇当初は信用取引口座との併用ができなかったが、現在は併用が可能。
〇貸株金利の見直しは随時。変更前の公表は行われていない。
〇貸株金利は、銘柄により0.1%、0.4%、0.5%、1%以上。現在は、0.5%以上のものが916銘柄でそのうち771銘柄が1%以上(11月21日現在)。
(4)楽天証券
〇最後発で、2014年10月にサービス開始。高水準の貸株金利設定で殴り込み。
〇信用取引口座と併用できる。
〇貸株金利の見直しは1週間毎。約1週間前に変更後の金利を公表。
〇貸株金利は、銘柄により0.1%、0.25%、0.5%、0.75%、1%以上。現在は、0.5%以上のものが962銘柄でそのうち817銘柄が1%以上(11月21日現在)。なお、12月27日まで日経225採用銘柄については0.1%上乗せキャンペーンを実施中。
2.各社の比較
貸株金利の見直し頻度は、マネックス証券が数か月毎、カブドットコム証券が1か月毎、楽天証券が1週間毎、SBI証券が随時。
金利見直しの際の事前の予告は、マネックス証券が約2週間前、カブドットコム証券と楽天証券が約1週間前、SBI証券が予告無し。
おおむね、見直し頻度が高く、事前の予告期間が短い会社ほど高めの貸株金利を提示し、
見直し頻度が低く、事前の予告期間が長い会社ほど貸株金利が低い、
というような、経済原理に即した傾向となっているのだけど、
随時見直しで事前の予告の無いSBI証券よりも、1週間毎の見直しで約1週間前に予告の楽天証券のほうが全般的に高い金利水準にあり、楽天証券の健闘が目立っている。
なお、全般的な金利水準は上のような状況なのだけど、個別の銘柄の貸株金利を見ると、マネックス証券が高いもの、カブドットコム証券が高いもの、SBI証券が高いもの、楽天証券が高いもの、銘柄ごとに異なっている。
個別銘柄の貸株金利を比較し、各社を併用するのが(手間を厭わなければ)最適戦略となる。そのあたりのことは次回に。
(次回予告)
・サンプリング的に個別銘柄の貸株金利を比較することで、見えて来た各社の特徴・戦略。
・株式移管手続について
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